1024条(甲63)
相続債権者及ヒ受遺者ハ自己ノ費用ヲ以テ相続財産ノ競売ニ参加スルコトヲ得此場合ニ於テハ第二百六十条第二項ノ規定ヲ準用ス
647条以下
略
略
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法典調査会原案
参照
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議事録
法典調査会 第184回 議事速記録 *未校正61巻12丁表 画像 資料全体表示
（書記朗讀）
第千二十三條 相續債權者及ヒ受遺者ハ自己ノ費用ヲ以テ相續財產ノ競賣又ハ鑑定ニ參加スルコトヲ得此場合ニ於テハ第二百六十條第二項ノ規定ヲ準用ス
富井政章君
此條ハ元トノ千二十四條ノ通リデアリマス唯前二條ガ這入リマシタ結果トシテ「又ハ鑑定」ト云フ四字ヲ加ヘタノデアリマス是ハ磯部案ニモアツタ磯部案ノ第千二十五條、併ナガラ磯部案ノ第千二十五條ノ第一項ハ採用ヲシナカツタ是ハ誠ニ好イ規定トハ思ヒマシタ卽チ相續債權者及ビ受遺者ガ競賣トカ先買トカ云フヤウナコトガアルト云フコトヲ知ラナイカモ知レヌソレ故ニ相續人ガ先買權ヲ行ハントスルトキハ關係債權者及ビ受遺者ニ告知スルコトヲ要スト云フ規定デ誠ニ親切ノ規定デアルト思フタ併ナガラ其目的ヲ達シヤウト思ヘバ矢張リ復タ始メニアツタヤウナ手續ヲセネバ充分ニ其目的ヲ達セナイデス卽チ公告ヲスル其他知レタル債權者ニハ特別通知ヲ爲スルルト云フコトニセネバ矢張リ其趣意ヲ貫カナイノデス、ソレハ實ニ手數極マツタコトデアルはんぱナモノデアレバ寧ロ極メナイ方ガ宜イソレデ全ク債權者及ビ受遺者ハ知ル途ガナイト云フコトデアレバ不都合デアリマスケレドモ始メノ公告ニ依テ知リ得ベキコトデアリマスソレデ態々告知スルニハ及バヌト云フ方ノ趣意ニ書イタノデアリマス
議長（箕作麟祥君）
ソレデハ本條モ御異議ガナケレバ修正案ニ決シテ次條ニ往キマス
法典調査会 第187回 議事速記録 *未校正61巻135丁裏 画像 資料全体表示
（左ノ議案ハ朗讀ヲ經ザルモ參照ノ爲メニ掲載ス）
修正案 起草委員提出
第千十八條ヲ原案ニ復スルコト
第千二十四條第一項ノ「怠リ」以下ヲ左ノ如ク改ムルコト又ハ同條ノ規定ニ依リテ定メタル期間内ハ或債權者又ハ受遺者ニ辨濟ヲ爲シタルニ因リ他ノ債權者又ハ受遺者ニ辨濟ヲ爲スコト能ハサルニ至リタルトキハ之ニ因リテ生シタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス第千十九條乃至第千二十一條ノ規定ニ反シテ辨濟ヲ爲シタルトキ亦同シ
富井政章君
ソレデ限定承認ノ所ト異ニスル理由ハナイト思フ限定承認ノ所モ矢張リ債權者ノ辨濟ヲ禁ズルト云フ迄ノ必要ハナイ本來辨濟ス可キモノデアルカライツ辨濟シテモ構ハヌ其代ハリニ不公平ニ辯濟シタナラバ跡カラ請求ガアルカ知ラヌソレ故矢張リ千十八條ハ元ノ通リニシ辨濟ヲ請求スルコトヲ得トシマシタサウシマスト千二十四條ノ書キ方ガ少シ長クナリマスガ已ムコトヲ得ヌ辨濟ヲ請求スルコトヲ得ズト書ケバ第何條ノ規定ヲ準用スト短クナリマスガ實ハソレガ一ツノ理由デ辨濟ヲ爲スコトヲ得ズトシタノデアリマス實際ハ同ジコトデアラウサウシテ見レバ文章モ簡ニナラウト思ヒマシタガ實際ノ結果ヲ能ク考ヘテ見マスト違ヒマス理論ガ甚ダソレデハ穩當デナイト思ヒマス少々位其文章ガ長クナツテモ矢張リ此樣ニシタ方ガ宜イト思フテ千十八條ヲ原案ニ復シタ結果トシテ千二十四條ノ書キ方ヲ變ヘマシタ序ニ申シマスガ千三十二條ノ財產分離トアリマスノハ「財產ノ分離」デアリマスソレカラ千二十四條ノ修正ノ「債權者又ハ」ハ「債權者若クハ」ニナリマス
議長（箕作麟祥君）
宜シウゴザイマスカ宜シケレバサウ決シマスガヽヽヽヽヽヽヽソレデハサウ決シマシテ是レデ散會シマス
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決議案
1041条
相続債権者及ヒ受遺者ハ自己ノ費用ヲ以テ相続財産ノ競売又ハ鑑定ニ参加スルコトヲ得此場合ニ於テハ第二百六十条第二項ノ規定ヲ準用ス
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帝国議会
1035条
相続債権者及ヒ受遺者ハ自己ノ費用ヲ以テ相続財産ノ競売又ハ鑑定ニ参加スルコトヲ得此場合ニ於テハ第二百六十条第二項ノ規定ヲ準用ス
関連資料
第千三十五條
（理由）本條ハ相續債權者及ヒ受遺者ヲ保護スルカ爲メ設ケタル規定ニシテ既成法典ニ於テ見サル所ナリ凡ソ相續人カ限定承認ヲ爲シタル場合ニ於テハ相續債權者及ヒ受遺者ハ相續財產ニ依リテノミ辨濟ヲ受クルコトヲ得ルモノナルカ故ニ相續財產ノ競賣又ハ鑑定ノ當ヲ得ルト否トニ付キ大ニ利害ノ關係ヲ有スルモノトス是レ相續債權者及ヒ受遺者ヲシテ相續財產ノ競賣及ヒ鑑定ニ參加スルコトヲ得セシムル所以ナリ只相續債權者又ハ受遺者カ自己ノ利益ノ爲メニ相續財產競賣又ハ鑑定ニ參加スルニ依リ相續人ヲシテ不利益ヲ蒙ラサラシムヘカラサル故ニ參加ノ費用ハ相續債權者又ハ受遺者ノ負擔ニ歸スルモノト定メタリ
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公布
1035条
相続債権者及ヒ受遺者ハ自己ノ費用ヲ以テ相続財産ノ競売又ハ鑑定ニ参加スルコトヲ得此場合ニ於テハ第二百六十条第二項ノ規定ヲ準用ス
関連資料
第千三十五條 相續債權者及ヒ受遺者ハ自己ノ費用ヲ以テ相續財產ノ競賣又ハ鑑定ニ參加スルコトヲ得此場合ニ於テハ第二百六十條第二項ノ規定ヲ準用ス（競賣法八、一七、一八、二七、二項、三項、三〇、三二、二項、民訴六六四、六七一乃至六七四、六八〇乃至六八三）
競賣又ハ鑑定ハ公平ニ之ヲ爲ストキハ固ヨリ相當ノ代價ヲ得ヘキモノト看做ササルコトヲ得スト雖モ若シ不公平ノ處置アルトキハ相續債權者及ヒ受遺者ハ損失ヲ被ムルヘキコト固ヨリナリユエニ其不公平ナキ爲メ自ラ監督ヲ爲サンコトヲ欲スルハ固ヨリ正當ノ希望ト謂ハサルコトヲ得ス故ニ本條ニ於テハ相續債權者及ヒ受遺者ニ許スニ相續財產ノ競賣又ハ鑑定ニ參加スルコトヲ以テセリ唯此參加ハ自己ノ利益ノ爲メニ爲スモノナルカユエニ其費用ハ自ラ之ヲ支弁スヘキモノトセリ尙ホ相續債權者又ハ受遺者カ參加ノ請求ヲ爲シタルニ拘ハラス其參加ヲ竢タスシテ競賣又ハ鑑定ヲ爲シタルトキハ其競賣又ハ鑑定ハ之ヲ以テ參加ヲ請求シタル者ニ對抗スルコトヲ得サルモノトセリ（二六〇、二項）是レ一旦本條ノ規定ヲ必要トシタル以上ハ之ニ伴フ當然ノ制裁ト謂フヘキナリ
Code civil de l'Empire du Japon 資料全体表示
1035. Les créanciers et les légataires de la succession peuvent intervenir à leurs frais dans la vente aux enchères publiques ou dans l'estimation. Les dispositions de l'art. 260, 2 s'appliquent par analogie à ce cas.
参照（梅謙次郎『民法要義』）
競売法8条，17条，18条，27条2項，3項，30条，32条2項 資料全体表示
8条 テキスト未作成
17条 テキスト未作成
18条 テキスト未作成
27条 テキスト未作成
30条 テキスト未作成
32条 テキスト未作成
民事訴訟法664条，671～674条，680～683条 資料全体表示
第六百六十四条
利害関係人カ或ル競買人ヨリ保証ヲ立テシメンコトヲ申立ツルトキハ其競買人カ保証トシテ競買価額十分ノ一ニ当ル金額ヲ現金又ハ有価証券ヲ以テ直チニ執達吏ニ預クルトキニ非サレハ其競買ヲ許サス
右申立ハ競買価額ノ申出アリタル後直チニ之ヲ述フルコトヲ要ス其申立ハ同一ナル競買人ノ其後ノ競買ニ付テモ亦効力アリ
第六百七十一条
裁判所ハ競落期日ニ出頭シタル利害関係人ニ競落ノ許可ニ付キ陳述ヲ為サシム可シ
競落ノ許可ニ付テノ異議ハ期日ノ終ニ至ルマテニ之ヲ申立ツ可シ既ニ申立テタル異議ニ対スル陳述ニ付テモ亦同シ
第六百七十二条
競落ノ許可ニ付テノ異議ハ左ノ理由ニ基クコトヲ要ス
強制執行ヲ許ス可カラサルコト又ハ執行ヲ続行ス可カラサルコト
最高価競買人売買契約ヲ取結ヒ若クハ其不動産ヲ取得スル能力ナキコト
法律上ノ売却条件ニ牴触シテ競買ヲ為シタルコト又ハ総テノ利害関係人ノ合意ヲ得スシテ法律上ノ売却条件ヲ変更シタルコト
競売期日ノ公告ニ第六百五十八条ニ掲ケタル要件ノ記載ナキコト
競売期日ノ公告ハ法律上規定シタル方法ニ依リテ之ヲ為ササルコト
第六百五十九条ニ規定シタル期間ヲ存セサリシコト
第六百六十五条第二項及ヒ第六百六十六条第一項ノ規定ニ違背シタルコト
第六百六十四条ノ規定ニ違背シ最高価競買人ナリト呼上ケタルコト
第六百七十三条
異議ハ他ノ利害関係人ノ権利ニ関スル理由ニ基テハ之ヲ許サス
第六百七十四条
裁判所ハ異議ノ申立ヲ正当トスルトキハ競落ヲ許サス
第六百七十二条第一号乃至第八号ニ掲ケタル事項ノ一アルトキハ職権ヲ以テモ競落ヲ許サス但第一号ノ場合ニ於テハ競売シタル不動産カ譲渡スコトヲ得サルモノナルトキ又ハ競売手続ノ停止ヲ為シタルトキニ限リ第二号ノ場合ニ於テハ能力若クハ資格ノ欠缺カ除去セラレサルトキニ限リ第三号ノ場合ニ於テハ利害関係人手続ノ続行ニ付キ承認セサルトキニ限ル
第六百八十条
利害関係人ハ競落ノ許否ニ付テノ決定ニ因リ損失ヲ被ムル可キ場合ニ於テハ其決定ニ対シ即時抗告ヲ為スコトヲ得
競落ヲ許ス可キ理由ナキコト又ハ決定ニ掲ケタル以外ノ条件ヲ以テ許ス可キコトヲ主張スル競落人又ハ競落ヲ求メ之ヲ許ス可キコトヲ主張スル競買人モ亦即時抗告ヲ為スコトヲ得
右抗告ハ執行停止ノ効力ヲ有ス
第二項ノ場合ニ於テ競落ヲ求メタル競買人ハ其申出テタル価額ニ付キ拘束ヲ受クルモノトス
第六百八十一条
競落ヲ許ササル決定ニ対スル抗告ハ此法律ニ掲クル総テノ不許ノ原因ナキコトヲ理由トスルトキニ限リ之ヲ為スコトヲ得
競落ヲ許シタル決定ニ対スル抗告ハ此法律ニ掲クル競落ノ許可ニ対スル異議ノ原因ノ一ヲ理由トスルトキ又ハ競落決定カ競落期日ノ調書ノ旨趣ニ牴触シタルコトヲ理由トスルトキニ限リ之ヲ為スコトヲ得
取消ノ訴若クハ原状回復ノ訴ノ要件ヲ理由トスル抗告ハ前二項ノ規定ニ依リ妨ケラルルコト無シ
第六百八十二条
抗告裁判所ハ必要ナル場合ニ於テハ反対陳述ヲ為サシムル為メ抗告人ノ相手方ヲ定ム可シ
一ノ決定ニ関スル数箇ノ抗告ハ互ニ之ヲ併合ス可シ
第六百七十三条及ヒ第六百七十四条ノ規定ハ抗告審ニモ亦之ヲ準用ス
第六百八十三条
執行裁判所ノ決定ヲ変更シ又ハ廃棄シタル抗告裁判所ノ裁判ハ執行裁判所之ヲ裁判所ノ掲示板ニ掲示シテ公告ス可シ