140条(甲9)
期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ即時ヨリ之ヲ起算ス
第百六十五条
期間ヲ計算スルニ時ヲ以テスルモノハ即時ヨリ起算シ又日ヲ以テスルモノハ初日ヲ算入セス
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法典調査会原案
参照
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第十五条
此法律ニ於テ期間ヲ計算スルニ時ヲ以テスルモノハ即時ヨリ起算シ日ヲ以テスルモノハ初日ヲ算入セス若シ最終ノ日休暇ニ当ルトキハ期間ニ算入ス可カラス但時効ノ期間ハ此限ニ在ラス
一日ト称スルハ二十四時ヲ以テシ一月ト称スルハ三十日ヲ以テシ一年ト称スルハ暦ニ従フ
Art. 978.
En général, le temps est mesuré en matière civile comme il l'est dans le calendrier, en observant toutefois les règles tracées dans les articles suivants (art. 979-986).
議事録
法典調査会 第9回 議事速記録 *未校正4巻70丁裏 画像 資料全体表示
（書記朗讀）
第百四十條 期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ卽時ヨリ之ヲ起算ス
（參照）民訴一六五、刑訴一五、一項、モンテネグロ九七八
梅謙次郎君
此箇條ノ說明ハ短カウゴザイマスカラ短ク暇ハ取レマセヌ此時ヲ以テ期間ヲ定メタル場合ニ關スル規定ハ民事訴訟法竝ニ刑事訴訟法ニハアリマスケレド民法商法ニハアリマセヌ、デ成程ナクナツテモ大抵疑ヒハ起ルマイトハ思ヒマシタケレドモ苟モ日トカ週トカ月トカ年トカ云フモノニ付テ規定ヲ設ケル以上ハ時ノコトヲ置カヌノハ何ウモ權衡ヲ得マセヌ體裁上此箇條ガアツタ方ガ宜カラウ、デ疑ヒハ多分起リマスマイケレドモ疑ヒト云フモノハ意外ノ處ニ起ルモノデアリマスカラニ角斯樣ニ規定シテ置イタ方ガ宜カラウト云フ丈ケノコトデアリマス
磯部四郎君
私ハ矢張リ其疑ヒヲ起シテ居ルノデアリマス夫レハ此時ト云フモノハ六十分デ一時間ニナル一寸言ヘバ五時三十分ニ約束ヲスレバ之ヲ一時間ニスルトキハ六時三十分デ一時間ニナルノデアリマスカ又三十分デ一時間ニナルノデアリマスカ
梅謙次郎君
卽チ其五時三十分カラ六時三十分迄ヲ一時間トスル積リデアリマス「卽時」ト云フ文字ハ俗ニ謂フ卽刻カラ起算スルノデアリマスカラ分モ秒モ夫レ迄計算スルコトモゴザイマスマイガ理窟カラ言ヘバ夫レ迄計算スル積リデアリマス
土方寧君
「卽刻」デハ工合ヒガ惡ルウゴザイマスカ
梅謙次郎君
夫レハ構ハヌガ少シ法律語ニ何ウカト思フ
磯部四郎君
是ハ百四十一條ト計算法ガうじつくガ違ウノデゴザイマセウ
梅謙次郎君
左樣デスうじつくハ違ウケレドモ時ノ計算ハ計算上時計ヲ見テ今カラ何時間ト云ツテ例ヘバ私共ガ試驗ヲスルトキニ十一時五分カラ十二時五分迄ヲ以テ一時間トスルノガ慣習デ夫レガ一般ノ計算法ノヤウデアリマスカラ夫レデ然ウシタノデアリマス
土方寧君
「卽刻」ト書イテハ往ケマセヌカ
梅謙次郎君
夫レデモ別ニ構ヒマセヌガ何ウモ少シ俗ノヤウニ思ヒマスカラヽヽヽヽヽヽヽヽ
議長（西園寺侯）
「卽刻」ガ俗ノコトハ些ツトモナイト思ヒマス
土方寧君
私ハ「卽刻」ト改メルト云フ案ヲ出シマス
尾崎三良君
贊成致シマス
議長（西園寺侯）
上ノ時ガナケレバ無論宜シイガ上ノ時ハ無論一時二時ノ時デアリマセウネ後トノ時ハ時計ノ時デナク今カラト云フ話シデアルカラヽヽヽヽヽヽヽヽ
梅謙次郎君
時ト云フノハ何時何分ト云ツテモ時ト云フノデアリマスカラ
議長（西園寺侯）
今カラト云フノデハナイノデスカ
梅謙次郎君
「卽時」ト云フノハ其時カラト云フ積リデアツタノデスガ
議長（西園寺侯）
然ウスルト「卽刻」ノ方デ宜イヤウデアルナ
尾崎三良君
「卽刻」ノ方ガ當ツテ居ルヤウデアル「卽時」ト云フト少シ解釋ヲセヌト分ラヌ
議長（西園寺侯）
然ウスレバ寧ロ上ヲ取ツテ「期間ヲ定ムルニ時刻ヲ以テスルトキハ」トシタ方ガ能ク分ル
梅謙次郎君
「時刻」ト云ツテ何時間ト云フノガ這入リマセウカ
議長（西園寺侯）
夫レハ明ニ這入リサウナモノダナ
横田國臣君
分秒抔ヲ計ヘルト云フヤウナコトハ民事訴訟法抔ニモナイ夫レハ實際ニ中々不便デアル
梅謙次郎君
何分間ト云フ契約モアリサウナモノダ
本野一郎君
何時何分ニ電信ヲ出シタ抔ト云フコトガアル
議長（西園寺侯）
夫レハ隨分アル
梅謙次郎君
實ハ文字ハ刑事訴訟法抔ノ文字ヲ其盡用ヒタノデアル
土方寧君
是ハ時分デモ宜イヤウデアル
議長（西園寺侯）
夫レデハ先ヅ試ニ決ヲ採ツテ見マセウ「卽時」ト云フノヲ「卽刻」ト改メル說ニ贊成ガアリマス之ニ同意ノ方ノ起立ヲ請ヒマス
起立者少數
議長（西園寺侯）
少數デアリマス
奧田義人君
上ノ「時」ノ下ニ刻ノ字ヲ入レテ「時刻ヲ以テシタルトキハ卽時ヨリ之ヲ起算ス」トシタ方ガ宜カラウト思ヒマス
本野一郎君
贊成致シマス
議長（西園寺侯）
夫レデハ卽刻ニ決ヲ採リマセウ只今ノ說ニ贊成ノ方ノ起立ヲ請ヒマス
起立者少數
議長（西園寺侯）
少數デアリマス他ニ御發議ガナクバ次ニ移リマス
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帝国議会
139条
期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ即時ヨリ之ヲ起算ス
関連資料
第百三十九條
（理由）本條ノ規定ハ民事訴訟法及ヒ刑事訴訟法ニハ之ヲ揭ケタレトモ民法及ヒ商法ニハ之ヲ揭ケス是レ其言フヲ待タサルコトナルニ因ルヘシト雖モ旣ニ日、週、月、年ニ付テハ此種ノ規定ヲ設ケ獨リ時ニ付テノミ之ヲ略スルハ體裁上其宜ヲ得タルモノニアラス且又意外ニモ時ノ起算ニ關シテ疑ヲ起スモノアルヤモ計ラレサルカ故ニ爰ニ本條ヲ設ケタルナリ
原田真義『民法対照』
第百六十五条
期間ヲ計算スルニ時ヲ以テスルモノハ即時ヨリ起算シ又日ヲ以テスルモノハ初日ヲ算入セス
第十五条
此法律ニ於テ期間ヲ計算スルニ時ヲ以テスルモノハ即時ヨリ起算シ日ヲ以テスルモノハ初日ヲ算入セス若シ最終ノ日休暇ニ当ルトキハ期間ニ算入ス可カラス但時効ノ期間ハ此限ニ在ラス
一日ト称スルハ二十四時ヲ以テシ一月ト称スルハ三十日ヲ以テシ一年ト称スルハ暦ニ従フ
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公布
139条
期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ即時ヨリ之ヲ起算ス
関連資料
第百三十九條 期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ卽時ヨリ之ヲ起算ス（民訴一六五、刑訴一五、一項）
本條ハ時 ヲ以テ定メタル期間ノ計算法ヲ示セル箇條ナリ日、週、月又ハ年ヲ以テ定メタル期間ニ付テハ次條以下ノ規定ニ因リ即時ヨリ之ヲ計算セサルカ故ニ時ヲ以テ定メタル期間ニ付テモ亦同樣ノ事アランカヲ疑フ者ナキヲ保セス故ニ本條ニ於テハ次條以下ノ場合ト異ナリテ即時ヨリ其期間ヲ計算スヘキコトヲ明言セリ
第百三十九條 期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ卽時ヨリ之ヲ起算ス（民訴一六五、刑訴一五、一項）
本條ハ時 ヲ以テ定メタル期間ノ計算法ヲ示セル箇條ナリ日、週、月又ハ年ヲ以テ定メタル期間ニ付テハ次條以下ノ規定ニ因リ即時ヨリ之ヲ計算セサルカ故ニ時ヲ以テ定メタル期間ニ付テモ亦同樣ノ事アランカヲ疑フ者ナキヲ保セス故ニ本條ニ於テハ次條以下ノ場合ト異ナリテ即時ヨリ其期間ヲ計算スヘキコトヲ明言セリ
Code civil de l'Empire du Japon 資料全体表示
ART. 139. Lorsque le délai est fixé par heures, il commence à courir immédiatement.
参照（梅謙次郎『民法要義』）
第百六十五条
期間ヲ計算スルニ時ヲ以テスルモノハ即時ヨリ起算シ又日ヲ以テスルモノハ初日ヲ算入セス
第十五条
此法律ニ於テ期間ヲ計算スルニ時ヲ以テスルモノハ即時ヨリ起算シ日ヲ以テスルモノハ初日ヲ算入セス若シ最終ノ日休暇ニ当ルトキハ期間ニ算入ス可カラス但時効ノ期間ハ此限ニ在ラス
一日ト称スルハ二十四時ヲ以テシ一月ト称スルハ三十日ヲ以テシ一年ト称スルハ暦ニ従フ