民法（～2019年）

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制定

1088条

受遺者ハ遺言者ノ死亡後何時ニテモ遺贈ノ放棄ヲ為スコトヲ得

遺贈ノ放棄ハ遺言者ノ死亡ノ時ニ遡リテ其効力ヲ生ス

制定過程

明治民法1088条

関連資料

梅謙次郎『民法要義』*未校正資料全体表示

第千八十八條　受遺者ハ遺言者ノ死亡後何時ニテモ遺贈ノ抛棄ヲ爲スコトヲ得

　遺贈ノ抛棄ハ遺言者ノ死亡ノ時ニ遡リテ其效力ヲ生ス（一〇三九、一項、取三九〇、四項）

本節ノ規定ハ本條以下皆遺贈ニ關スルモノナリ故ニ一切ノ遺言ニ關スル條文ハ前條一カ條ノミナリ

前條ニ付テ述ヘタルカ如ク我民法ニ於テハ歐羅巴ノ一般ノ例ニ傚ヒ遺言ハ遺言者ノ死亡ノ時ヨリ直チニ其效力ヲ生スルヲ本則トセリ而シテ是レ遺贈ニ付テ最モ適用多キコトハ又之ヲ述ヘタリ然ルニ何人ト雖モ自己ノ意思ニ反シテ遺贈ヲ受クヘキ理由ナキカ故ニ法律上ハ一旦遺言カ其效力ヲ生スルト雖モ受遺者ハイツニテモ遺贈ノ抛棄ヲ爲スコトヲ得ヘシ唯遺言者ノ生前ニ在リテハ遺謂ヒ又效力ヲ生セサルカ故ニ別ニ抛棄ヲ爲スノ必要ナク從テ遺贈ノ抛棄ハ遺言者ノ死亡後ニ於テノミ之ヲ爲スヘキモノトス

遺贈ノ抛棄ヲ爲スコトヲ得ルコトハ既ニ述ヘタルカ如シト雖モ若シ其抛棄ニシテ將來ニ向イテノミ其效力ヲ有スルモノトセハ遺言者ノ死亡ノ時ヨリ抛棄ノ時ニ至ルマテ遺言其效力ヲ生シ例ヘハ動產又ハ不動產ノ所有權ヲ遺贈シタルトキハ其所有權一旦受遺者ニ移リ更ニ受遺者ヨリホカノ者ニ移轉スルモノトセサルコトヲ得ス從テ其中間ニ於テ生シタル果實モ亦受遺者ノ有ニ歸スヘキカ如ク畢竟受遺者カ遺贈ノ抛棄ヲ爲シタル趣旨ニ反スル結果ヲ生スヘシ故ニ本條第二項ニ於テハ遺贈ノ抛棄ハ遺言者ノ死亡ノ時ニ遡リテ其效力ヲ生スヘキモノトセリ

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昭和22年222号（家族法改正）

986条

受遺者、遺言者の死亡後、何時でも、遺贈の放棄をすることができる。

遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼつてその効力を生ずる。

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昭和23年

986条

受遺者は、遺言者の死亡後、何時でも、遺贈の放棄をすることができる。

遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼつてその効力を生ずる。

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平成16年147号（現代語化）

986条

（遺贈の放棄）

受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも、遺贈の放棄をすることができる。

遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。