明治商法(明治32年)

商甲第二十七号 (明治三十年二月五日配付)

参考原資料

第三編 第三章 交互計算 第二百三十九条 交互計算ハ平常互ニ取引ヲ為ス商人ト他人トノ間ニ於テ一定ノ期間内ノ取引ヨリ生スル債権債務ノ総額ヲ相殺シ其残額ノ支払ヲ為スヘキコトヲ約スルニ因リテ其効力ヲ生ス 第二百四十条 手形其他ノ有価証券ヨリ生スル債権債務ハ之ヲ交互計算ニ組入レサルモノト推定ス 当事者カ前項ノ推定ニ反スル意思ヲ表示シタルトキト雖モ証券ノ債務者カ弁済ヲ為ササリシトキハ其債務ヲ交互計算ヨリ除去スルコトヲ得 第二百四十一条 当事者カ債権債務ノ総額ノ相殺ヲ為スヘキ期間ヲ定メサリシトキハ其期間ハ之ヲ六个月トス 第二百四十二条 当事者カ債権債務ノ各項目ヲ記載シタル計算書ヲ承認シタルトキハ其各項目ニ付キ異議ヲ述フルコトヲ得ス但錯誤又ハ詐欺アリタルトキハ此限ニ在ラス 第二百四十三条 相殺ニ因リテ生シタル残額ニ付テハ債権者ハ計算閉鎖ノ日以後ノ法定利息ヲ請求スルコトヲ得 前項ノ規定ハ計算ノ各項目ニ付キ之ヲ計算ニ組入レタル日ヨリ利息ヲ附スルコトヲ妨ケス 第二百四十四条 当事者ノ一方ハ何時ニテモ交互計算ヲ解除シ残額ノ支払ヲ請求スルコトヲ得相手方カ死亡シ又ハ禁治産ノ宣告ヲ受ケタルトキ亦同シ