第一条 明治二十三年勅令第百四十五号ニ依リ保管スル供託物ノ保管受渡ハ此規程ニ依リ金庫ニ於テ取扱モノトス
第二条 供託者ニ於テ金銭有価証券ヲ寄托セントスルトキハ其物件ニ左ノ事項ヲ記載シタル第一号書式ノ供託書二通ヲ添ヘ金庫ヘ差出スヘシ但金銭ト有価証券トハ各別ニ供託書ヲ調製スヘシ
第一 供託者ノ住所氏名若シ代人ヲ用ユルトキハ尚代人ノ住所氏名官吏ノ公務上取扱ニ係ルモノハ其官庁名官氏名
第二 金銭ハ其金額
有価証券ハ其種類記号番号券面ノ金額枚数
但種類其他多数ニテ一紙ニ認メ難キトキハ別冊ニ調製添付スルモ妨ケナシ
第三 供託ヲ為スヘキ法律ノ条項
供託ノ事由
但裁判中ノ事件ニ係リ供託ヲ為ストキハ尚其件名及其裁判所名ヲ記スヘシ
第四 年月日
第三条 金庫ニ於テ前条ノ供託書ヲ受ケタルトキハ其物件ヲ供託書ニ照シ之ヲ受領シ其一通ニ受領ノ旨記載捺印シ供託者ヘ交付スヘシ
第四条 供託物ハ郵便ヲ以テ寄托スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ金銭ハ寄托スヘキ金庫所在ノ銀行又ハ郵便局ニ於テ払渡スヘキ送金手形若クハ為換券等ヲ以テ寄托スルコトヲ得
第五条 金庫ニ於テ前条ノ送金手形若クハ為換券ヲ以テ寄托ヲ受ケタルトキハ之ヲ其現金ニ交換シタル後チ第三条ニ於ケル受領ノ手続ヲ為スヘシ
第六条 供託者ニ於テ供託物ノ分割ヲ要スルトキハ更ニ分割シタル供託書各二通ヲ調製シ第二号書式ノ請求書ニ第三条及第九条ノ受領証ヲ添ヘ金庫ヘ差出スヘシ
第七条 金庫ニ於テ前条ノ分割請求ヲ受ケタルトキハ更ニ差出シタル供託書ニ第三条ニ於ケル受領ノ手続ヲ為シ新受領証ヲ旧受領証ト引換ニ交付スヘシ
第八条 供託者ニ於テ有価証券ノ償還金利子又ハ配当金ノ受取方ヲ要スルトキハ第三号書式ノ請求書二通ヲ調製シ委任状ヲ添ヘ之ヲ金庫ヘ差出スヘシ
第九条 金庫ニ於テ前条ノ請求ニ依リ償還金利子又ハ配当金ヲ受取リタルトキハ償還金ハ代供託物トシ利子又ハ配当金ハ附属供託物トシテ之ヲ領収シ請求書ノ一通ニ受領ノ旨記載捺印シ請求者ヘ交付スヘシ
第十条 供託者ニ於テ供託物ノ全部又ハ幾分ノ払渡又ハ返戻ヲ請求スルトキハ其事由ヲ記載シタル第四号書式ノ請求書ニ第三条及九条ノ受領証ヲ添ヘ金庫ヘ請求スヘシ
其全部払戻ノトキハ式ノ如ク奥書ヲ為シタル受領証幾分払戻ノトキハ第五号書式ノ受取証ヲ差出スヘシ但供託者ニ於テ返戻ヲ受クル場合ニ官庁ノ証明書ヲ要スルモノハ其証明書ヲ第四号請求書ニ添付スヘシ
第十一条 裁判所ニ於テ裁判ノ結果等ニ依リ供託物ノ分割払渡ヲ要スルトキハ第六号書式ノ請求書ニ第三条及第九条ノ受領証ヲ添ヘ之ヲ金庫ヘ送付シ同時ニ第七号書式ノ払渡証書ヲ調製シ之ヲ受取人ヘ交付スヘシ
第十二条 受取人ニ於テ前条ノ払渡証書ヲ受ケタルトキハ其末尾ニ式ノ如ク領収ノ旨記載捺印シ之ヲ金庫ヘ差出シ払渡ヲ受クヘシ
第十三条 金庫ニ於テ第十条及十二条ノ払渡又ハ返戻ノ請求ヲ受ケタルトキハ供託物ヲ受取人ヘ交付スヘシ
金庫ニ於テ裁判所ノ通知ニ依リ供託物ノ全部ヲ一時ニ払渡ストキハ式ノ如ク奥書ヲ為シタル第三条及第九条ノ受領証ト引換ニ供託物ヲ受取人ヘ交付スヘシ
金庫ニ於テ裁判所ノ通知ニ依リ供託物ノ内幾分ヲ払渡ストキハ其送付ヲ受ケタル第三条及第九条ノ受領証ニ式ノ如ク内渡ノ旨記入捺印シ受取人ヨリ第五号書式ノ受取証ヲ徴シ其供託物ヲ交付スヘシ
第十四条 供託者ニ於テ明治二十六年十一月三十日以前ニ属スル供託金ノ利子ヲ受クルニハ其元金仕払ノ後チ第八号書式ノ請求書ヲ金庫ヘ差出スヘシ金庫ハ式ノ如ク利子金額ヲ記入証明シ之ヲ大蔵省ヘ進達スヘシ
第十五条 大蔵省ハ前条ノ請求書ニ依リ第九号書式ノ通知書ヲ製シ金庫ヲ経テ請求人ヘ交付シ請求書ハ案内トシテ之ヲ日本銀行ヘ送付スヘシ
第十六条 請求人ニ於テ前条ノ通知書ヲ受ケタルトキハ式ノ如ク裏面ニ領収ノ証印ヲ為シ之ヲ其通知書ニ記載シタル日本銀行本支店又ハ其代理店ヘ差出シ現金ノ仕払ヲ受クヘシ
第一号書式（用紙寸法美濃板）
第二号書式（用紙寸法美濃板半折）
第三号書式（用紙寸法美濃板）（紙数二枚巳上ニ及フトキハ割印スヘシ）
第四号書式（用紙寸法美濃板半折）
第五号書式（用紙寸法美濃板）
第六号書式（用紙寸法美濃板）
第七号書式（用紙美濃板）
第八号書式（用紙寸法美濃板）
第九号書式
同書式裏面