○第二讀會第十四回
明治十八年九月十日
欠席 渡邊委員
仝 周布委員
先回ニ於テ塩田委員本尾委員岸本委員ノ三名ヲ修正委員トシ一節乃至二節ヲ修正シ更ニ其修正報吿ヲ待テ總會議ニ付スルコトヽナレリ卽チ本回ヨリ其修正案ヲ原案ト爲ス
○第十一條 原案第二十七條
本法ニ規定シタル登錄簿ノ登記ハ裁判所ニ於テ擔任スヘシ其裁判所ハ布達ヲ以テ定ムルモノトス
（委員長）
獨逸法ニモ於テ登錄簿ノ題目ハ別ニ記載ナキヤ
（本尾委員）
獨逸商法中ニハ其題目ヲ揭ケタリ然レトモ本法ニ之ヲ特揭スルハ稍其當ヲ得サルカ如ク思考スルヲ以テ其題目ヲ削リテ總則中ニ移入シタリ
（箕作委員）
然リ商法中ニ一款ヲ設クルハ可ナリト雖モ本法中ニ之ヲ設クルハ少シク適當ナラサルナリ
（委員長）
商法中ニハ代理人又ハ使用人ノ題目アリ本法ニ之ヲ加ヘサルハ如何
（本尾委員）
敢テ必要ナラサルヲ以テナリ
（委員長）
然ラハ商業登錄簿モ亦格別必要ナラサレハ之ヲ加ヘサルモ亦可ナルカ如シ
（本尾委員）
否登錄簿ハ本法ニ於テ必要缺ク可カラサルモノナレハ削除スルコトヲ得ス
（鶴田委員）
登錄簿ノ一款ヲ別ニ設ケサルハ本員モ亦修正案ヲ可トス
（箕作委員）
然リ明瞭ニ揭ケスシテ漠然其作用ヲ示ス方可ナルヘシ
（岸本委員）
本員ハ登錄簿ヲ總則中ニ移入シ如此修正ヲナシタリト雖トモ筒熟考スルニ帳簿ノ箇條二箇條ト登錄簿ノ箇條六ケ條トハ本法ノ終尾ニ揭ケ置クトキハ他日商法頒布ノ際本法ノ總則及合名合資株式會社ノ規定ハ其儘商法ニ移スコトヲ得ルノ便アラント信ス
（委員長）
終尾ニ揭クルニモ一款ヲ設ケスシテ登錄簿ノコトヲ云ハ父或ハ世人ノ疑ヲ生スルアラン又之ヲ終尾ニ揭クルニ於テ前後ニ對比シ不都合ノコトナキヤ
（本尾委員）
他日商法頒布ノ時ハ帳簿ト登錄簿ノミナラス本法ノ總則ハ悉皆改正セサルヲ得サル可シ故ニ帳簿ト登錄簿ノコトヲ本法ノ終リニ移スモ亦益ナカルヘシ
（岸本委員）
本員ノ思考スル處ニ據レハ本法ノ總則ハ全ク商法ニ移スモ毫モ差支ナシト信ス
（本尾委員）
否ラス例ヘハ社名ノ如キハ商法中ニ記載スルトキハ彼ノ屋號ノ規定ヲ以テ處分セサルヲ得サルニ依リ本法ノ總則ヲ毫モ變更セスシテ商法中ニ移スコトヲ得サルヘシ
（長森委員）
總則ハ商法ニ全ク移入スヘキモノニアラサレハ必スヤ其時ニ至リテハ多少改正ヲ要セサルヲ得サルヘシ故ニ本法ノ總則ハ本法ノミノ總則トシ先ツ假リノモノト定メテ議了スルモノトセハ如何
（箕作委員）
修正案ノ如ク總則中ニ加フルトセハ如何
（委員長）
然リ
（本尾委員）
先回ノ會議ニ於テ裁判所ノ管轄ハ三府ト五港ハ始審其他ハ治安廳ト略々論定セシ所ナリシカ委員ニ於テハ裁判管轄ノ如キハ時々變更スルモノナレハ布達ヲ以テ規定セラルヽ方實際ノ便宜ト信シタレハ斯ク改メタリ
（細川委員）
布達ヲ司法卿ノ達トセハ如何
（岸本委員）
委員ハ太政官ノ布達トスルノ旨趣ナリ
（箕作委員）
原案ノ如ク住所ヲ管轄スル裁判所トセハ如何
（本尾委員）
若シ登記公吿ノ役所ヲ三府五港ハ始審其他ハ治安裁判所ト爲ス精神ナルトキハ本條ニ於テ住所ヲ管轄スル裁判所トシテハ不都合ナラン何トナレハ始審治安兩裁判所トモ住所ヲ管轄スル裁判所ナリ只其事柄ニ依リ始審又ハ治安ニ屬スルナリ卽チ金額ノ多寡ニ依ツテ甲又ハ乙ニ屬スルナリ然ルニ登記公吿ノ事柄ハ金額ニ見積ル可カラサルモノナルヲ以テ明治十四年第八十三號布吿ニ基キ始審裁判所ノミニ限ルトスルノ誤解ヲ來タスノ恐レアレハナリ
（細川委員）
住所ヲ管轄スルトハ其會社ヲ管轄スルノ謂ヒニシテ敢テ金高ニ依テ管轄ヲ異ニスルカ如キ旨趣ニハアラサルヘシ
（本尾委員）
原案第十五條ニ云ル住所ヲ管轄スル裁判所トハ始審治安ニシテ其事柄ニ依リ或ハ始審又ハ治安トナルナリ故ニ本條ニ於テ住所ヲ管轄スル裁判所ト云フトキハ又前述ノ如ク之ヲ解セサルヲ得サルナリ
（箕作委員）
住所ニ付キロエスレル氏ノ精神ハ如何
（本尾委員）
ロエスレル氏ノ原案ノ精神ハ登記公吿ハ總テ始審裁判所ニテ取扱ハシムルナリ
（長森委員）
登錄事件ハ金額ノ多寡ニ依テ區別ヲ設ケサルノ精神ナルヘシ
（細川委員）
然レトモ本條ヲ一見シテ其精瀞ヲ見出スハ少シク難事ナルヘシ
（箕作委員）
修正案第十六條ニ依ルトキハ地方ハ治安廳ニ於テ登錄スルモノトナストキハ始審廳ノ判決ヲ以テ終結トナサハ控訴ト同一ナルカ如キ疑ヒヲ生スルナシトセス
（本尾委員）
修正案第十六條卽チ原案第二十九條ノ精神ハ總テ登記事件ニ付登記官吏（始審裁判所又ハ治安裁判所ノ登記官吏タルヲ問ハス）ニ對スル爭訟ハ始審裁判所ノ釧冖決ヲ以テ終占番ト爲スト云フニアリ修正案第十六條ニ裁判所ニ對スルトアルヲ以テ或ハ同所ニ於テ登記ト判決トヲナスカ如ク見ユレトモ決シテ然ラス則登記ハ法官ノ資格ヲ以テ取扱フモノニアラス登記官吏トシテ之ヲ爲スモノナリ而シテ此ノ登記ニ就テ紛議ヲ生スルトキハ法官ニ訴ヘ法官ノ判決ヲ仰クモノトス故ニ同一ナル場所ニ於テ爲スト雖モ自カラ其內ニ區別アリ且治安裁判所ノ登記事件ニ付始審裁判所ノ判決ヲ以テ終審トナストアリテハ控訴ノ如ク見ユルモ登記事件ハ其金額ヲ定ムルコト能ハサルモノナルヲ以テ治安裁判所ニ於テ判決スルコト能ハス故ニ之ヲ始審裁判所ニ於テ取扱フモノトセサルヲ得サルナリ
（箕作委員）
裁判所ニ對スル爭訟トハ如何
（本尾委員）
裁判所ノ登記官吏ニ對スル爭論ヲ云フ
（箕作委員）
本員ハ原吿被吿共二人民相互間ノ爭ヒニシテ官吏ニ對スルモノトハ思意セサリシ
（本尾委員）
若シ官吏ニアラスシテ人民相互間ノ爭論ト爲ストキハ始審裁判所ノ判決ヲ以テ終局ト爲スヲ得ス必スヤ控訴及上吿ヲモ許サヽルヲ得サル可シ
（箕作委員）
登記官吏ニ對スル爭論ト云フノ意味タラハ本文ニテハ不可ナリ若シ本文ノ如クセハ譬ヘ登記官吏ヲ訴フルモ假令ハ相手方東京始審裁判所長鳥居斷三ト記シ又宛名モ同一名ヲ用ヒサルヘカラス豈不都合ナラスヤ
（本尾委員）
然ルトキハ「裁判所ニ對スル」ヲ「登記官ニ對スル」トカ改メテハ如何
（塩田委員）
登記局長トカ登記課長トカナスヘシ
（岸本委員）
然ラハ裁判所トアルヲ「登記官吏ニ對スル爭訟」トセハ如何
（細川委員）
原案ノ「以前ノ登記ヲ改正シ又ハ取消サントスルトキ」云々トアルヲ修正案ニ加ヘサリシハ登記事件トアル內ニ包含セシムル精神ナリヤ
（本尾委員）
然リ
（細川委員）
第十一條ノ擔任トアルハ少シク穩當ナラサレハ「取扱フモノトス」トセハ如何
（鶴田委員）
地方ニ於テハ始審廳ヲ不便ナリトスト雖モ會社ノ設立モ地方ニ於テハ其數多カラサルヘシ故ニ登記ハ全國ヲ通シテ始審裁判所ニテ取扱フモノトシテ始審裁判所ト明瞭ニ記載セハ如何
（岸本委員）
始審裁判所ノ登記局トセハ如何
（長森委員）
裁判所ノ登記官吏又ハ主任官トセハ如何
（鶴田委員）
然ラハ裁判所ノ登記官吏トセハ如何
（本尾委員）
修正委員中ニ於テ第六條ニ「第二十七條ニ揭ケタル裁判所」トアルハ餘リ其條ヲ指摘シ法文ニハ體裁ヲ得タルモノニアラサレハ之ヲ改メテ登記ヲ受クヘキ裁判廳トセハ如何トノ論アリ故ニ之ヲ委員ニ報吿ス
（箕作委員）
第六條卽チ原案第十三條ニ印鑑一葉ヲ納ムルトアルハ裁判ノ時ノ參考ニ供スル爲メ第八條ノ裁判所ニ差出ノ意ナリト思考ス如何
（本尾委員）
否印鑑ハ訴訟ノ起リタルトキノ爲メニアラスシテ登記ノ爲メ登記ヲ司ル裁判所ニ納メシムルノ精神ナリ
○本條ハ左ノ如ク修正スルニ決ス
第十一條 本法ニ規定シタル登記簿ノ登記ハ會社ヲ管轄スル始審裁判所ノ登記官吏ニ於テ取扱フモノトス
（第六條第二十七條ニ揭ケタル裁判所トアルヲ「第十一條ニ揭ケタル登記官吏」ト修正アリタリ）
○第十二條 原案第二十八條
登記ヲ受ク可キ事項ハ擔當者又ハ其代理人書面ヲ以テ之ヲ届出且之ニ必要ノ證左ヲ添加ス可シ
（鶴田委員）
單ニ擔當者トシテ不可ナキヤ
（本尾委員）
第一讀會ノ時ニ當リ擔當者ニ就キ種々論議モアリシカ義務擔當者ヲ異別センカ爲メ當務者トナシタレトモ修正案ニハ之ヲモ改メテ單ニ擔當者トセリ敢テ不明了ニハアラサルヘシ
（箕作委員）
實際擔當者トハ何モノヲ指スヤ
（本尾委員）
合名會社ナレハ總社員又ハ業務擔當者ヲ置キタルトキハ業務擔當者合資會社ナレハ業務擔當者株式會社ナレハ頭取又ハ淸算中ニ登記公吿ヲ受ク可キトキハ淸算人又ハ株式會社ノ起業中ニ登記公吿ヲ受ク可キトキハ發起人ナリ
（委員長）
證左ノ文字ハ餘リ適當ナラサルカ如シ原文ノ意如何
（本尾委員）
證據ノ意味ナリ例之ハ株主ノ全員ニ滿タルトキノ證據ハ株主ノ調印アル株主名簿ノ如キナリ
（岸本委員）
若シ證據書類ナキトキハ添加スルニハ及ハサルヘシ
（本尾委員）
其ハ事柄ニ依ルヘシ若シ登記官吏ニ於テ書類ヲ添フルヲ必要トナストキニ之ヲ添ヘサルトキハ登記ノコトヲ聞届ケサルヘシ故一ニ槪ニ書類ナキトキハ添フルニ及ハストナスコトヲ得ス
○本條ハ左ノ如ク修正セリ
第十二條登記ヲ受ク可キ事項ハ會社ノ當務者又ハ其代理人書面ヲ以テ之ヲ届出且之ニ必要ノ證據書類ヲ添フヘシ
○第十三條 原案第三十條同第三十一條
裁判所ハ前條ノ届出ヲ適法ナリト認ムルトキハ速ニ之ヲ登錄簿ニ登記シ且其要旨ヲ拔萃シテ届出ノ日ヨリ五日內ニ公吿ス可シ
（本尾委員）
「適法ナリト認ムルトキハ」トハ原文ニハナシト雖トモ其精神ニ至テハ毫モ異ナルコトナシ止タ之ヲ表面ニ顯ハシタルニ過キサルナリ且「速」ノ文字ヲ加ヘタルモノハ公吿ハ五日以內ニナスモノナレハ其期限中ニハ必ス登記セヨト云フノ意味ヲ含マセタルモノニシテ其精神ハ自カラ明了ナルヘシ
（箕作委員）
十日モ亦速カナリト云ハサルコトナシトセス
（本尾委員）
否五日內ニ公吿セヨトアレハ其前ニ登記セサルヘカラサルコトハ明々了々ナルヘシ
（鶴田委員）
原案ニハ官報等ノ文字アリ修正案ニ之ヲ加ヘサルハ通常民間ノ新聞紙ヲ以テ公吿スルノ意ナリヤ
（本尾委員）
修正委員ハ公吿ノ方法ハ第十四條ヲ以テ太政官ノ布達ヲ以テ定ムルモノトセリ而シテ其精神ハ五日以內ニ地方ノ官誌或ハ官誌ナキトキハ官ヨリ示定ム可キ地方新誌又ハ新誌ナキ地方ニ於テハ適宜示定スヘキ方法ヲ以テ公吿スルモノトス又官報ニ公吿スルコトモ必用ナリトス然レトモ五日內ト限ルモノトセサルナリ
○本條ハ左ノ如ク修正シタリ
第十三條 登記官吏前條ノ届出ヲ適法ト認ムルトキハ速ニ之ヲ登錄簿ニ登記シ且其要旨ヲ拔萃シテ届出ノ日ヨリ五日內ニ公吿ス可シ
○第十四條 原案第三十二條
公吿ノ方法及ヒ登記公吿ノ費用ハ布達ヲ以テ定ムルモノトス
○本條ハ左ノ如ク修正スルニ決ス
第十四條 公吿ノ方法及登記公吿ノ費用ハ布達ヲ以テ定ムルモノトス
○第十五條 原案第三十三條
登記及公吿シタル事項ハ公認シタルモノトシ其事實ヲ知ラサルヲ以テ義務ヲ免ルヽコトヲ得サルヲ通則トス
登錄簿ハ何人ニテモ展閱スルヲ得ルモノトス
（細川委員）
第二項ハ原案ノ如ク第一項トナス方可ナルヘシ
（本尾委員）
修正委員ニ於テハ第十四條迄ニハ總テ登記公吿ノコトヲ揭ケタルヲ以テ本條ニ於テモ第一ニ登記公吿ニ關スルコトヲ揭クルヲ順序ヲ失ハサルモノトセリ
（岸本委員）
本尾委員ノ說ノ外若シ二項ヲ第一項トセハ條列ノ都合上ニモ亦體裁ヲ失スレハ旁第二項トセリ
（箕作委員）
原文ニ據ル時ハ認ノ字ハ裁判所ノ認メタルヲ云ヒ公ケノ字ハ公衆カ認メタルヲ指スノ區別アリ本條モ亦然ルヤ
（本尾委員）
否公認ノ二字ハ一般ニ見認メラレタルモノト云フ意味ナリ卽チ原案ノ公ケナルモノニシテト云フト同一ノ意ナリ而シテ斯ク修正セシ所以ハ既ニ公ケニ見認ラレタルモノナルトキハ又裁判所ニ於テ見認ラレタルモノナル言ヲ俟タサレハナリ
（箕作委員）
第二項ヲ第十三條ニ移入シ本條ハ初項ノミトセハ如何
（本尾委員）
第十三條ニ加フルハ不可ナラン若シ二項ヲ本條ニ置クハ穩當ナラストナストキハ新タニ一ケ條ヲ設ケ第十四條ノ次ニ置クヲ可トセン歟
（岸本委員）
然リ別一二條ヲ設クルトセハ如何
（委員長）
否一項トナスヘシ如何トナレハ何人ニテモ展閱スルヲ得ルト云ヘハコソ次ニ公衆ノ認メタルモノト爲スノ意ノ出スルナレハナリ
（本尾委員）
本條ニハ展閱ノミヲ揭ケタレトモ修正委員中ニテハ謄寫ノコトモ示スヘシトノ說アリロエスレル氏商法草案第十九條ニ基キ手數料ヲ納ムルトキハ謄寫ヲ請求スルコトヲ得ルトシテハ如何是實際上大ニ便利ナリトス
（鶴田委員）
料金ヲ出サハ謄寫セシムルモ差支ナカルヘシ
（岸本委員）
然レトモ明文ナケレハ官吏之ヲ許サヽルヲ以テ謄寫スルコトヲ得サルヘシ
登錄簿ハ自カラ寫スコトヲ得サルノ精神ナルヤ
（鶴田委員）
然リ
○本條第二項ヲ第十五條トシ左ノ如ク修正シタリ
第十五條 登錄簿ハ何人ニテモ之ヲ展閱スルコトヲ得謄寫ヲ請フ者ハ其手數料ヲ納ムヘシ
○第十六條
（箕作委員）
通則トハ如何通則トストハ實際知ルコトヲ得サリシ場合ニ於テハ之ヲ取除トナスコトアリト云フノ意ナリ假令ハ西洋ニ在リテ實際本邦ノコトヲ知ルコト能ハサリシカ如キ是ナリ
○本條ハ左ノ如ク修正シタリ
第十六條 登記公吿シタル事項ハ之ヲ知ラサルヲ以テ其義務ヲ免カルヽコトヲ得ス
○第十七條 原案第二十九條
登記事件ニ付裁判所ニ對スル爭訟ハ始審裁判所ノ判決ヲ以テ終結トス
○本條ハ左ノ如ク修正シタリ
第十七條 登記事件ニ付登記官吏ニ對スル爭訟ハ始審裁判所ノ判決ヲ以テ終審トス