○第四十二回
明治十七年十二月廿六日
欠席 細川委員
欠席 箕作委員
欠席 渡邊委員
欠席 周布委員
欠席 長森委員
午前第十時十分開會
○商法第二百三十四條
（本尾委員）
本條會計郞前回金庫ト修正セシ文字ニハ現金ハ勿論公債證書其他爲替手形等ヲモ包含スルナリト依テ其他ノ物件ハ如何ナルヤ假令ハ他ヨリ質ニ取リタル物件ノ如キ是ナリ過般生糸商ニシテ牴當ヲ取リテ金額ハ悉皆之ヲ貸渡シタリト陳述スルヲ以テ官吏其質物ヲ檢セントセシニ實物ナクシテ皆藏預證書等ノミナリシ厂此等ノ場合ニ際シテ金庫ヲ揄スルノミナラス其他總テノ物件ヲ檢査スルモ亦必要ナラスヤト質疑セシニ本條ニ於テハ別段明文ヲ揭ケサルモ前諸條ヨリ讀過スルトキハ如斯物件ニ至ルマテハ固ヨリ檢査シ得ヘキノ精神ハ分明ナリト雖モ亦之カ明文ヲ揭クルモ敢テ不可ナシトテ本條ハ左ノ如ク改案セラレタリ
○商法第二百三十四條檢査役ハ何時ニテモ會社業務ノ實況ヲ尋澄問シ會社ノ商業帳簿及其他ノ書類ヲ展閱シ會社金庫及其全財產一ノ現況ヲ檢査スルノ權アルモノトス（之ニ決ス）
（岸本委員）
「會社金庫」トアルハ「會社ノ金庫」ト改ムヘシ（之ニ決ス）
○商法第二百三十八條
（本尾委員）
計算書比較表等ハ前條ニ依リ之ヲ十四日前ニ配付スヘキモノナルヤヲ質疑セシ處右書類ハ十四日前ニ配付スルニ不及而シテ實際此等ノ配付方ヲ觀ルニ多クハ新聞紙ヲ以テ之ヲ報吿スルヲ通例トス併シ定款ニ於テ各自ニ報吿スル事ヲ規定シタルトキハ格別ナリトス又株主ノ如キハ實際交替極リナキ故會社ヨリ總會開會ノ旨新聞紙ヲ以テ報吿スルトキハ現時所有ノ株主ヨリ會社ニ自己ノ株主タル事ヲ通シ而後議案ヲ受ケ總會ニ出席スルヲ通例ト爲ス如斯手續ハ定款ニ於テ規定スル事ナルヘシ又數多ノ株主ナルヲ以テ會社ヨリ各自ニ特報スル事ハ實際爲シ能ハサルヘシト
委員長ヨリ本條ヲ通常總會ハ每年少クトモ一度定款ニ定タル時期ニ於テ之ヲ開キ云々ト改案セラレタシトノ答ニ貴說ノ如ク之ヲ改文スルハ容易ナリト雖トモ獨文ニ於テ如斯揭載スルハ頗ル拙文ノ讓ヲ免レス左モ委員長ノ詭ノ如ク譯スルモ決シテ原文ノ意義ニ背戾スル事ナケレハ原文ハ此儘保存シ譯文ハ委員長ノ讀ニ從ヒ左ノ如ク記載スルモ亦可ナリト
○商法第二百三十八條通常總會ハ每年少クトモ一度定款ニ於テ定タル時期ニ於テ之ヲ開キ前期ノ計算書、比較表、業務結果、利足及分配金配當案ヲ株主ニ報知シ且其諸件ニ關スル總會ノ決議ヲ取ル者トス
取締役ノ提出案ト共ニ檢査役ノ報吿ヲ會議ニ差出スヘシ
（委員長）
其譯文ヲ可トス
（本尾委員）
第二項議案トアルハ前項ノ諸書類ノミナラス其他ノ書類ヲモ包含ス例令ハ翌年度ニ於テ會社ノ新ニ事業ヲ爲サントスル意見書ノ如キモノ皆包含スレハ故ラ一立案者ハ漠然ト揭載シテ議案ト爲セシナリト
（岸本委員）
通常總會ハ定期總會トセハ如何
（委員長）
定時ト云フトキハ月日ヲモ確定シ居ル樣見ユルナリ第二項ニ取締役凝咄案云タトアレトモ此項ニハ議案ヲ提出スルモノハ孰レノ者ナルヤ知ラレス定メシ取締役ナルヘシト雖モ其事明文ナキハ如何
（本尾委員）
取締役ナルヘシト雖モ場合ニ依テハ其他ノ人ニシテ之ヲ提出セサル事ナキニモアラサルヘシ
（委員長）
「之ヲ開キ取締役ハ之ヲ株主ニ報吿シ」トセハ如何
（本尾委員）
如斯爲ストキハ前項ノ部分ニハ明了ナレトモ第二項ニ至テハ前項ノ書類ノ外ハ呈出スル事ヲ得サルトノ衝突ヲ生セサルニアラス故ニ第二項ニノミ取締役云々ト爲ス方向ナルヘシ
（鶴田委員）
然リ尤モ第二項ハ檢査役ヲ主格トスルモノナレハ「檢査役ノ報吿ハ取締役ノ提出案ト共ニ之ヲ差出スヘシ」トスルヲ良トス
（本尾委員）
鶴田委員說ノ如ク之ヲ修正スル時ハ矢張リ前項ノ書類ノミノ外ハ提出スル事ヲ得サルヤノ嫌ナキニアラス之ヲ直譯スレハ「若シ取締役カ提出案ノアルナレハ檢査役ノ報吿書ヲ得テ之レト共ニ差出サネハナラヌ」ト云フノ意味ナリ
（委員長）
提出案トアレトモ前項ノ書類卽チ計算書、比較表業務結果等ハ既往ノ事ニシテ既ニ之ヲ案ト稱スルヲ得ス抑モ案トハ將來ノ見込書ヲ認メタルモノヲ云フ故ニ案ノ文字ハ穩當ナラサルナリ
（岸本委員）
總會ノ決議ヲ經サル迄ハ案ト云フモ可ナルヘシ假令ヒ取締役ニ於テ決議ヲ得ルモノト信認スルモ果シテ總會ノ之ヲ決議スルヤヲ必セサレハナリ
又報吿シトハ晶一回ニ於テモ論シタル如ク取締役カ呈亠出シテ記訣罰謬ナシト株主ニ吿クルモ株主之ヲ觀テ誤謬ノ箇所ヲ搜索シ得ルトキハ其報吿書ハ全ク反故ト爲ル事ナシトセス
（河上委員）
玆ニ決議トアルハ認可ヲ經テ會社ノ記錄ニ登錄シ始メテ正當ナルモノト決スルノ精瀞ナルヘシ果シテ然ラハ會社記錄前ハ未タ確定ト云フヲ得サレハ案ト稱スルモ亦可ナラン歟
（委員長）
此決議トアル彼ノ檢査院ノ如ク既往ノ事蹟ノミヲ檢査スルモノナルヘシ併シ精神ハ將來ノ事業迄ヲモ包含スルモノナルヤ
（本尾委員）
此決議トハ計算書以下配當案迄ニ付テノ決議ヲ云フ若シモ右ノ外別段ノ議案ナルトキハ別ニ總會ヲ開クモノトス
（委員長）
第二項ノ提出案トハ如何
（本尾委員）
第二項ニ於テハ既往將來共ニ包含スルナリ
（鶴田委員）
果シテ然ランニハ疑團ナキニアラス如何トナレハ報吿書トハ第二百三十一條第二ニ記スル所ノモノナルヘシ而シテ新案ニハ報吿書ナカルヘキ筈ナリ尤モ時トシテハ意見書ノナキニアラスト雖モ新案アル每ニ一々報吿書ヲ附スルノ理由アラサルヘク又第二百三十一條第二ニ依ルトキハ報吿書ハ獨行シテ之ヲ提出シ得ヘキカ如シ
（本尾委員）
第二百三十一條ニ云フ所ノ報吿書ニ相違ナカルヘシト雖モ本條ニ項ノ提出案ハ前項ノ書類ノミヲ指スヤ他ノモノヲモ包含スルヤ聊カ疑ナキニアラサレハ預メ之ヲ質疑センニ新案ヲモ包含スルトノ答辯ニテアリシ
抑モ檢査役ハ府縣會ニ於ル常置委員ノ如キモノナレハ取締役ノ提出案アル每ニ先ツ意見ヲ付スルモノトス其意見ハ卽チ玆ニ云フ檢査役ノ報吿書トアル是ナリ
（塩田委員）
否報吿書トハ將來ノ事ニ付テ云フニアラス如何トナレハ既往ノ事蹟ヲ敍述スルモノ卽チ報吿ナレハナリ
（委員長）
案ノ文字聊カ穩當ナラサルヲ以テ提出書類ト改ムヘシ
○本條ハ左ノ如ク修正ヲ加ヘラレタリ
第一項ハ「業務ノ結果」「分配金ノ配當案」ノヲ挿入シ「者」ヲ「モノ」ト改メタルノミ
第二項ハ左ノ如シ
「檢査役ノ報吿書ハ取締役ノ提出スル書類ト共ニ之ヲ總會ニ差出スヘシ」
以上說明了
○第 條 商法草案第二百三十九條
臨時總會ハ何時ニテモ第二百三十六條ニ記載シタル人員ヨリ之ヲ招集スルヲ得ヘシ又總株金ノ五分一以上ニ當ル株主ヨリ事由ヲ擧ケテ申立ルトキハ之ヲ招集セサル可カラス
（本尾委員）
本條ハ臨時總會ハ何人之ヲ招集シ得ルヤノ規定ナリ故ニ第二百三十六條ニ記載スル者卽チ取締役檢査役發起人決算人及ヒ總株金五分一以上ニ當ル株主ノ申立アルトキハ之ヲ招集スルモノトスルニ在リ
（鶴田委員）
第二百三十六條ニ招集ノ權ヲ有冬ル者トハ卽チ總株金五分一以上ニ當ル株主ヲ云フヤ
（本尾委員）
否該條權利ヲ有スルモノトハ暗ニ發起人及ヒ決算人ヲ指スナリ事注解ニ明瞭ナリ
（塩田委員）
然ラハ第二百三十六條ハ「取締役檢査役、發起人決算人招集ノ權利ヲ有スルモノトス」ト爲スヲ可トス
（本尾委員）
第二百三十六條ハ明ニ人員ヲ制限スル事ヲ得ス如何トナレハ該四種類ノ人員ニ限ラス他ニ權利ヲ有スルモノナキニアラサルヘケレハナリ假令ハ倒產ノ場合ニ於テハ管理人ナルモノアリテ是亦權利ヲ有スルモノト信スレハ若シ之ヲ明記シテ制限スルトキハ不都合ナキニアラス若シ强テ明載ヲ要スルトナレハ一應ロエスレル氏ニ質問ノ上改案セサルヘカラス
（岸本委員）
本條例ニハ初メヨリ讀過スルトキハ權利ヲ有スルモノハ自ラ分明スルモノニシテ彼ノ第二百九十九條ニ於ルカ如キ其權利アルヲ明示ス故ニ「其他」トナサヽルハ或ハ他ニ差支ヲ生スル事ナシトセサレハ矢張リ原案ノ儘可ナルヘシ
（鶴田委員）
說明ヲ聞クトキハ第二百三十六條ハ別段改正スルニ及ハサルナリ
○本條ハ左ノ如ク修正ヲ加ヘラレタリ
○商法第二百三十九條臨時總會ハ第二百三十六條三記載シタル者何時ニテモ之ヲ招集スルヲ得ヘシ其他總株金ノ少クモ五分一ニ當ル株主ヨリ事由ヲ擧ケテ申立ルトキハ之ヲ招集セサルヘカラス
○第 條 商法草案第二百四十條
總會ニ於テハ申合規則又ハ此商法中ニ定メタル員數ノ株主出席スルニアラサレハ決議スル事ヲ得ス若シ此員數ニ關スル規則ナキトキハ總株金ノ四分一ニ當ル員數以上ノ株主自己或ハ代理ノ出席シタル時ニ限リ決議スル事ヲ得
（本尾委員）
定メタル員數トハ次條及第百九十條ニ記載スル員數ヲ「云フ
（鶴田委員）
員數ニ關スル規則ナキトキトハ定款ニ定ナキ時ナルヤ又ハ本條例ニモ定款ニモ定メナキトキモ包含スルヤ
（本尾委員）
定款ニモ本條例ニモ定メナキ場合ヲ云フ假令ハ第二百ヘ四十一條ノ如キハ定款ニ定メナキトキハ本條例ニ據テ處分ス併シ定款ニ於テ第二百四十一條ノ人員ヲ減少シテ規定シタルトキハ該條ニ據リ其規定ハ無効トナルヘキモノトス
（岸本委員）
定款ニ於テハ四分一ヨリ少ナキ員數ト雖モ決議スル事ヲ得ル規定ヲ設ルハ禁スルノ精聯ナルヤ
（本尾委員）
法律ニ於テ員數ノ制限ヲ禁セサル以上ハ會社ハ定款ヲ以テ隨意ニ員數ヲ規定スル事ヲ得ルナリ
（岸本委員）
此條例ニ四分一トアルヲ以テ若シモ會社定款ニ於テ四分、一ヨリ少數ト雖トモ決議スル事ヲ得トスルハ穩當ナラス更ニ本條ノ精神ヲ搜索スルニ四分一ヨリ少數ノ決議ヲ許サヽルモノト思料ス」
（河上委員）
注解ニ據レハ岸本委員ノ說ノ如シ
（委員長）
我レ自ラ立案スルモノニ對シ若シ此員數ニ付キ本條例ニ規則ナキトキハト云フハ甚タ不適當ナリ如何トナレハ此條例ニ員ニ數ヲ定ムヘキ場所ニシテ之カ規定ナキ事ナカルヘケレハナリ併シ定款ノ如キハ他人卽チ會社ノ設ルモノナレハ如何ナル事ヲ定ルヤ預知スヘカラサルヲ以テ此定款ノミヲ揭クルトセハ如何
（岸本委員）
定款又ハ本條例ニ定メタルトキハ云々定メサルトキハ云々ト云フノ意味ナレハ決シテ不都合アル事ナカルヘシ如何トナレハ此條例頒布ノ後改正追加ノ際ニ當リ大ニ便益ヲ來ス事モアルヘケレハナリ
（本尾委員）
委員長ノ說ハ漠然ト此條例ニ規則ナキトキト云フハ不可ナルヲ以テ第何條第何條ノ場合ハト明瞭ニ條數ヲ揭載セントスルニ在リ然レトモ如斯逐一之ヲ明揭スルハ容易ナラサルヘシト雖モ一雁隅ロエスレル氏三質問スヘキヤ
（委員長）
質問スヘキ就テハ本條修正ハ質問ノ上爲ス事トセン
○本條ハ質問ノ上修正スル事ニ決ス
正午十二時十分中止
午後第十二時四十五分開會
○第 條 商法草案第二百四十一條
左ノ件ハ總株主ノ半額以上ニ當ル株主ノ出席スルニアラサレハ決議スル事ヲ得ス
一 社名ヲ變更スル事
二 會社ノ設置所ヲ移シ及ヒ支店ヲ置ク事
三 記名株劵ヲ無記名ニ變更スル事
四 總資本額又ハ株金額ヲ增減スル事
五 申合規則ヲ變更スル事
六 申合規則中ニ定メタル期限前ニ會社ヲ解散シ又ハ隨意ノ決議ニ依テ之ヲ解散スル事
（本尾委員）
總株主トアルハ總株金ノ誤リナリ又決議ノ上ニ「有効ナル」ノ四字ヲ加フヘシ如何トナレハ半額ニ當ラサル株主ノ決議ハ無効ナリト雖モ第二百四十三條ニ從ヒ之ヲ有効ノ決議ト爲スノ處分ヲ爲スヲ得ヘケレハナリ
（鶴田委員）
本條ハ第二百四十三條ト照應スルノ條ナリ故ニ本條ハ牛額以上ニ當ル株主ヲ要シト云ヒ第二百四十三條ニハ本條ノ規定ニ反シ出席人員ノ多數ニ依テ決議シタルトキハ決議後三週日ヲ經テ第二回ヲ招集シ其出席株主ノ過半數ノ認可ヲ受ルトキハ之ヲ有効ト爲ストアレハ故ラニ本條ニ有効ノ決 議ト云ハサルモ第二百四十三條ヲ比較シ暗ニ有効ノ決議ナル事ヲ知ルヲ得可シ故ニ有効ノ決議ト云ハサルモ決議ニテ有効ノ意味ヲ充分含有スルモノナリ
（本尾委員）
然リ然ラハ本條ハ單ニ決議ト爲シ置クモ可ナリ
（委員長）
總資本額トアルトキハ株金其他準備金等ヲモ包含スルノ嫌ナキニアラサレハ總株金ト改ムヘシ
（本尾委員）
然ラハ總株金額又ハ各株金額ト改ムヘシ
（鶴田委員）
任意ノ決議トハ如何
（本尾委員）
例令ハ商業ノ旺盛ニ赴カサルヲ以テ臨時解散ノ決議ヲ爲スカ如キヲ云フ
（岸本委員）
任意ノ決議トハ會社營業ノ無期限ナルトキニ適用スルノ意義ナラン
（本尾委員）
然リ重モニ無期限ナル會社ニ關係スルナリ併シ期限後ニ於テハ任意ノ解散ト云フ事ナカルヘシ原文ヲ直譯スレハ「期限前ニ會社ヲ解散スルモ任意ノ解散ナレトモ其他任意ニ解散スルモノモ亦任意ノ解散ナリ」ト云フニ在リ
○本條ハ左ノ如ク修正ヲ加ヘラレタリ
○商法第二百四十一條左ノ件々ニ付有敷ノ決議ヲ爲スニハ少クモ總株金ノ半額ニ當ル株主ノ出席ヲ必要トス
一 社名ノ變更
二 會社住所ノ移轉及ヒ支店ノ設置
三 記名株劵ヲ無記名ニ變更スル事
四 總株金額又ハ各株金額ノ增減
五 定款ノ變更
六 定款ニ定メタル期限前ニ會社ヲ解散シ其他任意ノ決議ニ依テ之ヲ解散スル事
○第 條 商法草案第二百四十二條
總會ニ於テハ議長ヲ選擧スヘシ議事ハ出席人ノ過半數ニ決スルヲ通例ト爲ス但シ第二百四十一條ノ場合ニ於テハ四分ノ三ノ多數ニ決スヘシ
（岸本委員）
本條譯文ニ據テ觀ル時ハ議長撰擧會議事ノ時ノミニ限ル檬ナレトモ決シテ其精神ニアラサルヘク凡ソ總會ノ議事ハト云フノ意義ナルヘシ
（本尾委員）
然リ
（岸本委員）
「議事」トアル中ニハ議長撰擧ノ事ヲモ包含スルヤ
（本尾委員）
然リ
（鶴田委員）
議長撰擧ハ過半數ニアラサルモ多數ヲ以テ決シ可ナルヘシ
（塩田委員）
議事トアル中ニハ議長撰擧ノ事ハ包含セサルナリ
（委員長）
選擧シ議事云々ト爲スヘシ
（岸本委員）
然ル時ハ議長ヲ撰擧スルヲ通例トストナルニ至ルヘシ
（河上委員）
第二百四十一條ノ場合ニ於テハ議長ヲ撰擧スルモ四分三以上ニテ決議スルヤ
（本尾委員）
本條議事トアルハ凡ソ總會ノ議事タルモノハト云フノ意ナレハ議長撰擧ノ場合ト雖モ決シテ取除ケト爲シタルニアラサルナリ
○本條ハ左ノ如ク修正ヲ加ヘラレタリ
○商法第二百四十二條總會ニ於テハ議長ヲ撰擧シ議事ハ通例出席人ノ過半數ニ決スルモノトス但シ第二百四十一條ノ場合ニ於テハ四分三ノ多數ニ決スヘシ
（委員長）
次回ハ來ル十八年第一月十六日ト爲ス
午後第二時十分閉會