○第一回
明治十七年七月八日
○午前第十時開會
會社條例編纂委員長宮內省出仕 寺島宗則
會社條例編纂委員元老院幹事 細川潤次郞
會社條例編纂委員元老院議官 箕作麟鮮
會社條例編纂委員元老院議官 渡邊洪基
會社條例編纂委員參事院議官 鶴田皓
會社條例編纂委員參事院議官 塩田三郞
會社條例編纂委員參事院議官補 周布公平
會社條例編纂委員參事院議官補 長森敬斐
會社條例編纂委員參事院議官補 本尾敬三郞
會社條例編纂委員參事院議官補 岸本辰雄
會社條例編纂委員農商務權少書記官 河上謹一
會社條例編纂御用掛參事院書記生
石原正衣 筆記
原田眞義 同
（委員長）
今日會議ニ付スル所ノ草案ハ商法草案中ヲ改正シタルモノニ係リ之ヲ草案ニ比較シ相纏メテ討議スヘキヤ又ハ逐條討議ニ付スヘキヤ
（渡邊委員）
一款每ニ討議シタシ如何トナレハ悉ク了解セサルニアラサレハナリ
（箕作委員）
逐條議スル方便ナラン
（委員長）
本案ハ解シ難キ所ナキニアラス就テハ一ケ條每ニ討議スルコトニナシ若シ不了解ナル所アラハ一々說明ヲ求メテ可ナリ
（渡邊委員）
一應全案ノ說明ヲ求ムルノ旨趣ナルカ
（委員長）
否ラス了解セサル部分ニ限リ說明ヲ求ムルトセハ可ナリ
（箕作委員）
註釋モアレハ全案ノ說明ヲ聞クニ及ハス
（細川委員）
全案未タ熟讀セスト雖モ何分了解ニ苦ム所アリ又譯字モ適當セサル所ナキニアラス且獨ノ文字ハ實ニ解シ難キ所アルヲ以テ元老院ニハ能ク原書ヲ讀ム人アルニ依リ之ニ就キ當時專ラ全案ノ調査ニ着手セリ本官一己ノ意見ヲ以テスル時ハ願クハ今暫ク會議ヲ見合セラレ篤ト調査ヲ途ケテ後開議アランコトヲ望ム如何ナレハ本案ハ社會ノ爲メ法律ヲ制定スルモノナレハ宜シク疎漏ノ一弊ナカランコトヲ務メサルヘカラス依テ今暫ク延會アルヲ望ムナリ
（周布委員）
質問ト修正トハ混同スヘカラス
（細川委員）
修正ハ能ク全案ヲ了解セシ後ニアラサレハ呈出スルコト能ハス
（渡邊委員）
ロエスレル氏ニ質問セシモノヨリ一條每ニ其意味ヲ說明スルトナサハ如何
（細川委員）
修正說ハ「コンマンス」トセハ如何彼ノ內閣委員カ議案說明ヲナスカ如ク先ツ本案ノ說明ヲ聞キタル上各員ヨリ修正說ヲ呈出スルコトヽセン
（委員長）
然ラハ全案ヲ四分シ一款每ニ說明セシムルトセハ如何
（細川委員）
大體ニ了解セリ故ニ一款每ニ說明ヲ求ムルニ及ハス
（委員長）
譯字ノ通セサル所アレハ委員中ノモノニ校正セシメ後會ニ呈出スルトセハ可ナラン
（渡邊委員）
譯字ノ果シテ原文ノ意ニ適應スルヤ否ヲ先ツ玩味シタル後修正スヘシ
（委員長）
サレハ總則丈ヲ第一回ニ校正スヘシ
（塩田委員）
第一回ハ飜譯ノ校正トナシ第二回ニ至テ修正ヲナスノ意ナルヤ
（渡邊委員）
第一回ハ全案反譯ノ當否ヲ論シ然ル後各條ニ就テ修正ヲ呈出スルトセハ如何
（委員長）
夫レニテ可ナラン
（渡邊委員）
修正ハ一條每ニ呈出セハ如何
（細川委員）
改正案ハ甚タ搜策ニ便ナラス願クハ第六十七條ヲ第一條トナシ以下順次之ヲ改メテ更一ニ案ヲ作リ後ニ會議ニ付スヘシ否ラサレハ本案ニテハ手數ヲ要スレハナリ
（渡邊委員）
商社條例トシテ第一條ヨリ「コシケフヒーシヨン」トセン
（箕作委員）
本案ノ外ニロエスレル氏意見書ハナキヤ
（委員長）
ナシ止タ附言アルノミ
（渡邊委員）
特別法ハ普通法ヲ了知シタル上ニテ制定スルモノナレハロエスレル氏ハ既ニ商法ハ頒布シタルモノト看做シ本案ヲ起草セルカ如シ
（本尾委員）
商法ノ內ヨリ會社ノ部分ヲ拔キテ單行法律トナセシモノナレハ簡單ニ立案シタルモノト思料ス
（渡邊委員）
看做スヘキモノナレハナリトノ意カ
（本尾委員）
然リ
（委員長）
先ツ第六十七條ヨリ說明ヲ求ムヘシ
（長森委員）
討議ノ始メニ當テ一條每ニ朗讀セシメテハ如何
（細川委員）
至極可ナリ
○商社
○第一款 總則
○第 條 商法草案第六十七條
第六十七條 商社ハ共同シテ商業ヲ營ムカ爲メニスルトキノミ之ヲ設立スルヲ得法律ニ背戻スル目的ノ會社ハ初ヨリ無効ノモノトス公共又ハ風俗上ノ秩序ヲ妨害スヘキ營業ヲ爲ス會社ニハ之ニ其證據ヲ示シ且ツ辨護セシメタル後判事ノ判决ヲ以テ解散セシムルヲ得ヘシ
（本尾委員）
本案ノ第一項ハ商社ノ「テヒニツシヨン」ニアラスシテ只商社ハ如何ナル場合ニ於テ設立スルヲ得ルヤノ規定ニ過キス蓋シ商業ヲ營ムノ譯字ニ充分注意セサル可カラス
（渡邊委員）
商業ト譯シタル字ハ商ヒノ仕事ト解スルナラン則貨殖ニ屠 スル製造等ノ加キ後ノ「エキセフシヨン」ナルヘシ
（塩田委員）
則英ノ「フロホツシヨン」ナラン
（箕作委員）
草案ニハ常職トアリ然ラハ本文ニモ其意味ヲ包含スルモノナルヤ
（本尾委員）
商業ヲ營ムトハ筒單ニ之ヲ云ヘハ商ヒヲ營業トスルト謂フノ意ナリ
（渡邊委員）
商業ヲ營ムトハ商ヒノコトヲ指スノ外ナシ原語ハ何ト云フヤ
（本尾委員）
原語ハ「ヘータリフ、アイネス、ハンテル、ケウエルヘー」ト云フ郞鄲チ商ヒ帥營業ヲ爲スト云フナリ
（渡邊委員）
製造スルト製造シタル物品ヲ賣ルノ區別アリヤ
（本尾委員）
商事上ニ於テハ之ヲ區別スルコトナシ
（渡邊委員）
製造物ヲ賣ルハ商事ナルモ製造スルコトハ商事ノ外ナルヘシ本條例ハ商事會社ノ外適用セサルモノナラン
（箕作委員）
サスレハ本條ハ全ク商事ニ關係スル會社ノミナルヲ以テ會社條例ト稱スルヨリ寧ロ商社條例ト名付ル方適當ナランカ
（本尾委員）
商業ヲ營ムト云フコトハ第六十七條ノミニテハ明瞭ナラサルヲ以テ第六十八條第六十九條ヲモ併セテ此ニ說明スルトキハ大ニ其旨趣ヲシテ明了ナラシムルノ便アルニヨリ共ニ連帶シテ說明スヘシ第六十八條ハ第六十七條ノ商業ヲ營ムト云フ語ノ義解ニシテ卽チ間斷ナク商ヒノ取引ヲナスモノヲ謂ヒ第六十九條ハ又第六十八條ヲ受ケテ其商ヒノ取引ナル語ヲ說キタルモノナリ則チ直接間接ヲ問ハス貨殖ノ爲メ有價動產ヲ運轉スルヲ趣旨トスル總テノ取引ヲ商ヒノ取引ナリトス而シテ貨殖ノ爲メ運轉ノ原語ハ「フロトクチーヘル、ウムサツツ」ト云フ此語タル民商ノ區別ヲ立ルニ緊要ナルヲ以テ各員ノ參照ニ供セン爲メロエスレル氏ニ反譯ナサシメタルニ英語ニテハ「フロトクチフ、チエソシユ」佛語ニテハ「エキスフロワタツシヨン、フロトクチフ」ト云フ申ナリ獨語「フロトクチーフ」ノ字ハ生產又ハ殖產ナトヽ譯スルヲ通例トスレトモ此場合ニ於テハ經濟上ノ意義ヲ主トスルヲ以テ貨殖ノ爲メト譯スルヲ適當ナリトス其意義タル假令ハ千圓ノ資本ヲ投シテ事ヲ爲サンニ再ヒ其千圓ヲ得ル而已ナラス相當ノ純益ヲモ收得スルヲ云フナリ
「ウムサツツ」卽チ運蔽町トハ產生者ヨリ需用者三達ルマテノ貨物ノ移轉ヲ云フナリ商ヒノ取引ノ語獨逸「ハソテルフ、シエフ」英「コンメルシエル、アクト」佛「アクト、トコンメルス」ト云フ「總テノ取引」ノ取引ナル語獨逸「レヒトケシエフト」英「シユリケアル、アリト」佛「アリト、シユリチツク」ト云ヒ權利義務ヲ生セシムルノ所爲ト云フ意ナリ是ヲ以テ商業ヲ營ムトハ直接ノ運轉ナルト間接ノ運轉ナルトヲ問ハス有價動產卽チ有形無形ノ動產ヲ資本ヲ增殖スルノ目的ヲ以テ（貨殖ノ爲メ）運轉スルヲ趣旨トナス總テノ取引（權利義務者ヲ生セシムル所爲）ヲ接續不斷ニ爲スモノヲ云フナリ
（委員長）
取引ノ二字適當ノ文字ナケレハ註釋ヲ附スルモ可ナラン
（渡邊委員）
第六十九條ハ則註釋ナリサテ精米會社ニ於テ米ヲ細粉ニシ得利ノ爲メ小賣スルハ商事ナリト雖モ尙商業ト謂フヲ得ヘキヤ
（本尾委員）
如此モノハ商業ヲ營ムモノナラン如何トナレハ貨殖ノ爲メ貨物ノ邏轉ヲ趣旨トスレハナリ
（箕作委員）
有價動產ハ如何只動產ト云フモ可ナラン
（本尾委員）
單ニ動產ト云ハ父有形物ノミヲ指スカ如ク見ユ故ニ有價ノニ掌ヲ冠シ無形物ヲモ包含セシメタルナラン動產トノミ云フモ其解譯ヲ誤ラサルトキハ敢テ差支ナカルヘシ
（箕作委員）
總テノ取引ナル語ハ如何
（本尾委員）
前ニ述タルカ如ク英語ノ「シユリチカル、アクト」佛語ノ「アクトチユシツク」ナリ取引ナル語ノ箝註ハ譯者ノ注意ニ出ツ
（渡邊委員）
工業ハ商業中ニ包含セサルヤ如何
（本尾委員）
近時ノ商法ニ於テ商エノ區別ヲ立ルコト甚タ難シ故ニ工業ト雖モ貨殖ノ目的ニ出ル者ハ商業ト爲サヽルヲ得ス
（箕作委員）
商ヒノ文字不可ナレハ修正スルモ可ナリ其精神ニ至ラハ既ニ了得セリ
（渡邊委員）
牧畜營業ノ字義ハ如何
（本尾委員）
牧畜ノ事業ヲ營ムヲ云フ
（箕作委員）
營業ノ字ハ農漁ニモ關繫セルカ如シ
（本尾委員）
然リ本條ハ農、牧、畜、漁ノ營業ヲ商業ト見倣サスト云フニ在リ
（委員長）
我邦ニテハ商ト云ヒエト云フテ既ニ區別アリ故ニ商ノ內ニエヲ包含スト云ヒ難シ不得止註釋ヲ附スルノ外ナシ
（箕作委員）
然リ別段好文字ナケレハ註釋ヲ付スヘシ過般發布ナリシ商票條例中ニモ工業ヲモ含蓄セシメタリ
（渡邊委員）
商ヒノ取引トハ單ニ云ヘハ昔時町人ノ仕事ト解スヘキナリ
（箕作委員）
工業ヲ入ルヽ以上ハ單ニ町人トモ云ヒ難シ
（本尾委員）
既ニ述タルカ如ク商エトハ近時ノ商法ニ於テ區別セス蓋シ區別スルコト能ハサレハナリ
第六十七條ノ一項殊ニ商業ヲ營ムト云フ語ノ說明ハ既ニ盡タルナランカ同條第二項ノ法律ニ背戾スル以下云々ハ別段說明ヲ要セサルカ如シ
（渡邊委員）
公共又ハ風俗上ノ秩序ヲ害スル營業ヲ目的トスル會社ヲ設立シタルトキハ行政官ハ直ニ之ヲ解散セシメ若シ會社ヨリ苦椿舊ヲ唱フルニ至テハ判事ノ判決ヲ要スルノ意ナルヤ
（本尾委員）
行政官之ヲ發見スル時ハ行政上ノ處分ヲ以テ一時停業ヲ命スルコトヲ得ヘシト雖モ解散セシムルニハ必ス裁判所ヲ經由セサルヘカラス
（渡邊委員）
法律ニ會社ノ無効タルコトヲ明示セサル場合ニ適用スル條ナリ
（本尾委員）
本項ヲ分ツテニトス其「ハ法律ニ背戾スルコトヲ目的トナス會社ハ始メヨリ成立セサルモノ卽チ無効トシ其ニハ成立シタル卽チ有効ナル會社ト雖公共ノ秩序ヲ妨害スル業ヲ爲ストキハ判事ノ判決ヲ以テ解散セシムルト云フニアリ
風俗上ノ秩序ヲ害スルモノトハ例ヘハ夜十ニ時過キニ淫酒遊樂ヲ爲スカ如キコレナリ
（細川委員）
宿屋ニ於テ賭事ヲ爲スカ如キハ風俗上ノ秩序ヲ害スルモノナルヤ
（本尾委員）
然リ
（細川委員）
例ヘハ法律ニ反セサル事業ヲ目的トスルノ會社ニ於テ傍ラ賣淫又ハ賭事ヲ爲ス場合モ本條ニ據テ之ヲ處分スル精神ナルヤ
（本尾委員）
然リ卽チ前述ノ第二ノ場合ニ屬ス可シ
（細川委員）
本條ヲ見ルニ初ヨリ會社ノ目的法律ニ背キ又ハ風儀ヲ害スルモノニ就テ云ヒ傍ラ反法ノ所爲ヲ爲ス場合ニハ適用セサルカ如シ
（鶴田委員）
初ヨリ反法所爲ヲ目的トスル會社ハ勿論成立セス其中途ヨリ反法ノ所爲ヲ爲ス者ハ初ヨリ成立セサル者ニアラスシテ其所爲ノ生シタルトキヨリ無効ト爲ス
（渡邊委員）
本條ハ初ヨリ秩序ヲ害スル事業ヲ目的トスル會社ニアラサレハ適用スルヲ得サルニ似タリ
（鶴田委員）
縱ヒ初ヨリ秩序ヲ害セサル事業ヲ爲スモ其反法ノ所爲ノ生シタル時ヨリ本條ヲ適用ス
（箕作委員）
此事ハ註解ニ明了ナリ
（塩田委員）
「之」ニトハ會社ヲ指シ「證據ヲ示シ」トハ判事カ之ヲ示スノ意ナルヤ
（委員長）
然リ故ニ法文ヲ「判事ハ會社ニ證據ヲ示シ且ツ辯護セシメ」云々ト改正スルヲ可トス
（塩田委員）
吿發シタル檢事カ會社ニ證據ヲ示スノ意ナルヤ
（本尾委員）
裁判所ニ於テ裁判官ヨリ檢事吿發ノ證據ヲ會社ニ示シ其相違ナキヤ否ヲ尋問ス故ニ場合ニ依リ檢事ヨリ證撮ヲ示スコトモアルヘシ
（長森委員）
確タル證據ヲ示スニ付テノ條ニシテ之ヲ示スノ手續ヲ揭クルノ條ニアラス
（鶴田委員）
無効ノモノモ裁判所ノ判決ヲ受クルヲ要スルカ將タ行政官限リ之ヲ處分シ得ルノ意カ
（本尾委員）
無効ノモノハ初ヨリ成立セサルヲ以テ判事ノ判決ヲ要セス
（鶴田委員）
然ラハ巡査限リ處分スルモ可ナラン
（長森委員）
初ヨリ無効ノモノハ成立セサレハ判決ヲ經ルニ及ハス
（塩田委員）
判事ノ「判決」トハ原文ノ意味ナルヤ如何
（本尾委員）
原文ニ「判事ノ申渡」トアリ
（細川委員）
「辯護」トハ辯護人ヲ用ユルノ謂ヒニアラサルカ如シ
（本尾委員）
辯護人ヲ用ユルト本人自ラ辯護スルトノ區別ハ法文ニ明揭セサレトモ敢テ其區別ヲ要セサルカ如シ
（委員長）
法律ニ背戾シ又秩序ヲ害スル云々トハ接續スル樣見ユレトモ決シテ否ラサルナリ若シ之ヲ接續スルトキハ假令ハ彼ノ地學協會ノ如キモ法律ニ反スル所爲アルノ感ナキニアラス何分不明瞭ニシテ確定ノ解ヲ下タスコトヲ得ス一體原案ノ旨趣ハ接續セシムルノ意ナルヤ
（本尾委員）
接續スルニアラス法律ニ背反スルト秩序ヲ害スルトノニツヲ區別セサルヘカラス法律ニ背戾スルトハ例ヘハ賭事會社又ハ阿片ヲ賣買スルノ會社ヲ設クルカ如シ秩序ヲ害スルトハ例ヘハ宿屋ヲ營業トスル會社ノ陰ニ賭博又ハ猥褻ナルコトヲ爲スカ如シ又何等ノ營業ヲ以テ公共ノ秩序ヲ妨害スルモノト爲スヤニ付テハ別ニ布達又ハ吿示ヲ以テ定ムルモ妨ケナカル可シ
（委員長）
解散トハ既ニ成立シ居ル會社ヲ判決ニテ廢業セシムルノ意ナリ
（箕作委員）
「目的」トアリ故ニ其事業中偶然法律ニ反スル事業ヲ爲シタル場合ハ第一ノ場合ニ適當セサルナリ
○第 條
商業ヲ營ムトハ商ヒノ取引ヲ不斷ニ爲スコトヲ云フ
（本尾委員）
「不斷」ノ字ハロエスレル氏ノ附言ニ謂ヘル如ク接續不斷ト云フ意ニシテ一度限リ又ハ偶然ニ爲スニアラス又日々ニ取引ヲ爲スモ偶然ナルアリ一ケ月又ハ一ケ年一二回爲スモ接續不斷ナルアリ故ニ偶然ヨリ生シタルニ於テハ縱令目々商ヒノ取引ヲ爲スモ商業ヲ營ムト云フヲ得ス商業ヲ營ムトハ必ス常職トシテ營ム者ニ限ルナリ
（渡邊委員）
商人ノ義解ヲ揭タルモノナルヤ
（細川委員）
商ヒノ取引トハ如何ナル意味ヲ有スルモノナルヤ
（本尾委員）
商人ノ義解ト同一ナリ何トナレハ商社ハ一商人ニ異ナルコトナケレハナリ商ヒノ取引トハ原語ニテ之ヲ「ハソテルスケシユツト」ト云ヒ卽チ商ヒヲスルト云フコトナリ
（渡邊委員）
然ハ不斷ニ商ヒヲ爲スノ意ナリ
（細川委員）
本條ハ前條中商業ヲ營ムノ義解ヲ揭ケタルモノナリ
○第 條
商ヒノ取引トハ直接ト間接トヲ別タス有價動產ヲ貨弊ノ爲メ運轉スルヲ以テ趣旨ト爲ス總テノ取引（權利義務ヲ生スヘキ所爲ヲ云フ）ヲ云フ
（本尾委員）
直接間接ノ字ハ運轉ノ字ニ關係スルヲ以テ直接ノ運轉トハ本來ノ貨物運轉卽チ商品ヲ賣買交換スル等ノモノヲ云ヒ間接ノ運轉トハ本來ノ貨物運轉ノ豫備又ハ之ヲ補助スル事務ヲ云フモノニシテ例之ハ千住羅紗製造所ニ於テ製造物ヲ大倉組ニ販賣スルハ直接ノ商業ナルモ同所ニ於テ機械ヲ歐洲ニ注文スルヤ又ハエ夫ノ雇 入ヲ爲スカ如キハ卽チ間接ノ商業ト云フナリ
（細川委員）
然ラハ事業ニ附屬シタルモノヲ間接ト云フノ意カ
（渡邊委員）
例令ハ百姓ヨリ直ニ米ヲ買フハ直接ノ商業ト云ヒ仲買人ノ手ヲ經テ之ヲ購求スルヲ間接ノ商業ト云フヘキナラン
（本尾委員）
否百姓ヨリ買フモ仲買人ヲ經テ購求スルモ皆直接ノ商業ナリ間接ノ商業トハ例令ハ千住羅紗製造所ニテ機械ヲ西洋ニ注文スルカ如キ貨物運轉ノ補助トナル仕事ヲ以テ間接ノ商業取引ト云フナリ
（細川委員）
機械ヲ注文スルヲ商ヒノ取引ト云フハ如何
（塩田委員）
直接間接トハ己レヨリ直ニ賣却スルト他人ヲ經テ賣ルトノ差ナラン
（本尾委員）
否ラス直接間接ヲ區別スルハ純粹ナル運轉事業ト其運轉事業ニ附屬スル事項トヲ區別スルナリ例之ハ「大丸」ノ反物ヲ仕入レ之ヲ賣ルハ直接ナルモ番頭手代等ヲ雇入ルエハ間接トス是ヲ以テ間接トハ總テ本來ノ廟冏業ニ附属シタルモノ朗可チ本來ノ商砦禾ノ助ケトナルモノニシテ航海營業者ノ船長水夫等ヲ雇入レ仕立屋ノ糸針ヲ留ハフカ如キモノハ皆間接ナリ其他區域ヲ廣ケテ云フトキハ爲替取引、運轉營業或ハ銀行營業抔モ亦間接ト云フモ不可ナルヘシ何トナレハ是等ノ營業ハ本來ノ運轉事業ヲ補助スルニ外ナラサレハナリ
（塩田委員）
媒介人ヲ經テ賣買スルヲ間接ノ商業ト云フニ相違ナキカ如シ
（本尾委員）
然ラス間接ノ商業トハ製造所ノ器械買入又ハエ夫雇入等ノ外商法草案第五條中殊ニ以下ニ列記スル所ノモノヲ稱スルモ不可ナルコトナシ
（塩田委員）
槪シテ云ヘハ商業ノ手立トナルモノヲ間接ト云フナラン
（渡邊委員）
第五條中ノ直接間接トハ大ニ其意味ヲ異ニス則チ其種類中ニモ兩接アルヲ以テ槪ニ論シ難シ
（本尾委員）
否ナ第五條ノ直接間接ト本條ノ直接間接ト差異アルコトナシ
（渡邊委員）
第五條ニ列記スル所ノモノハ直接間接ノ區別ヲ揭クルニ非ラス止タ商ヒノ取引ノ義解ヲ附スルニ在リ故ニ運轉會社保險會社ノ事業中ニモ亦自ラ間接直接ノ區別アルカ如シ
（箕作委員）
直ニ物件ヲ賣買シテ利益ヲ得ルモノヲ直接トシ鐵道事業ノ如キヲ以テ間接ノ商業ト云フ可シ
（本尾委員）
然リ物件ヲ直ニ賣ルト他人ヲ經テ賣ルトニ因ツテ直接間接ヲ區別スルニアラス
（渡邊委員）
三井物產會社ニ於テ使用人等ヲ雇入ルヽ如キハ間接ノ商業ト云フヘキカ
（本尾委員）
然リ會社ニ於テ使用人ヲ雇入ルニ契約ノ如キハ間接ノ商業取引ナリ
（箕作委員）
本官ノ思料スル所ニテハ汽艢會社ニ於テ汽船ヲ運轉スルハ直接商業ニシテ其船將ノ事業ノ如キハ間接商業ト謂フナラン
（塩田委員）
間接ヲ助クル復タ間接ノ商業アルヘシ
（渡邊委員）
三菱會社カ船舶ヲ買入ルエハ間接ノ商業ナリヤ
（箕作委員）
航海營業ハ直接ナルカ間接ナルカ
（本尾委員）
渡邊委員ノ云ルヽ如キハ間接ノ取引ナリ三菱會社ノ船長水夫等ヲ雇入ルニモ亦然リ航海營業ハロエスレル氏商法草案第五條ノ說明中ニ云ルカ如ク之ヲ間接商業ナリトス
（渡邊委員）
三菱會社ノ直接ノ事業ハ運轉ニ在リ人員雇入契約ヲ爲スハ間接ノ事業ナリ
（本尾委員）
航海營業昏酒前述ノ如ク間接商業ナリ然レトモ其營業中ニ就テ又之ヲ見ルトキハ渡邊委員ノ云ル」如ク直接間接ノ區別ナキニアラス
（渡邊委員）
第五條ノ註解ヲ看ヨ
（岸本委員）
直ニ貨物ヲ引渡スヲ直接ト云ヒ他人ヲ經テ移轉スルヲ間接ト云フ例ヘハ船將ヲ雇入ルヽハ貨殖ノ爲ニアラスシテ貨殖セシムル爲メニ雇入ルヽモノナレハ之ヲ稱シテ間接ト云フヘシ
塩田委員渡邊委員ヲ除キ他ハ本尾委員ノ說明ニ據テ了解セラレタルカ如シ則チ直接トハ本來ノ商業ヲ云ヒ間接トハ本商業ノ補助又ハ其豫備トナル仕事ヲ云フ
（細川委員）
本尾委員ノ說明ハ商法第五條ニ就テハ明瞭ナレトモ第六十九條ニ就テハ未タ充分ナラサルナリ
（本尾委員）
第六十九條ハ商法第五條ノ精神ト異ナルコトナシ
（箕作委員）
商法草按ノ冗長ヲ改メ簡短ニシ以テ草按ノ主義ヲ網セシメントシテ途ニ不明了ヲ來セシモノナルヘシ
（本尾委員）
然リ餘リ簡略ナルヲ以テロエスレル氏ニ質問セシニ皆商法草案ヨリ精神ヲ採リタルモノナレハ若意義ノ審カナラサル所アルニ於テハ同草案ヲ閱覽セラレソコトヲ答ヘタリ
（鶴田委員）
第六十九條ニ有價「動產」トアリテ不動產ノ事ヲ云ハス蓋シ商業ノ義解ニシテ商社條例ト云フ精神ヨリ之ヲ脫除シタルモノナラン併シ本條例ヲシテ商社ノミナラス民事會社ニモ適用スルトセハ宜シク不動產ノ字ヲ箱入スルヲ可トス
正午十二時十五分中止
河上委員退席
○午後十二時五十分開會
（周布委員）
第五條中ノ產生物各種製造ノ二個ハ直接ノ事業ニシテ其以下ハ間接ノ商業ナルヤロエスレル氏ニ質問アリタシ
（本尾委員）
諾
○第七十條
農業牧畜營業及ヒ漁業ハ商業ト看做ス可カラス
（本尾委員）
第六十七條ニ商業ヲ營トアリ其商業ノ業務ヲ第六十八條ニ商ヒノ取引ノ義務ヲ第六十九條ニ揭ケタリ本條ニ至テハ商業、ト看做サレサルモノヲ示ス卽チ農業牧畜漁業是レナリ然レ共此三ノ營業ヲ商業ト看做サヽルト云フニ止リテ其獲得者ヲ販賣スルハ商ヒノ取引ナリナス
（細川委員）
礦物ヲ採掘スルハ如何
（本尾委員）
商業ナリ
（周布委員）
開墾ハ如何
（本尾委員）
自己ノ土地ヲ開墾スルハ農業ノ中ナルヲ以テ商業ニアラス然レトモ人ノ爲メニ開墾ヲ引請ルハ商業ナリ
（箕作委員）
會社條例編纂トアレトモ本案ニ記スル所ヲ見レハ專ラ商事會社ノコトヲ揭ケリ若シ商社ノミノ事ナリトセハ寧ロ商事會社條例ト稱スルヲ適當トス
（鶴田委員）
然リ專ラ商社ノコトノミヲ揭ケアリト雖モ民事會社モ本案ニ於テ支配スルノ意ナリ
（本尾委員）
否ナ本條ハ商事會社ニ就テ規定セリ
（箕作委員）
然ラハ保險會社等ハ商業ニアラサレハ本案ニテ支配スルノ限ニアラス
（本尾委員）
農漁又ハ牧畜ヲ營業スルハ商業ニアラサルノ原則ヲ本條ニ揭ケタルナリ但シ是等ノ人其獲得物ヲ賣却スルハ卽チ商ヒノ取引ナリ其理由ハ商法原按第壹冊百三十九丁ノ說明ニ詳ナリ
（長森委員）
鯨獵ノ如キハ商業トス如何トナレハ資本ヲ投シテ事業ヲ企ツルモノナレハナリ
（本尾委員）
本條ニ於テハ農業漁業牧畜營業ヲ商業ト看做サヽルモ其獲得物ヲ販賣スルハ商ヒノ取引トセサルヲ得サルナリ到底本條ノ精神ハ農業漁業又ハ牧畜營業者ヲシテ商人ノ義務タル帳簿及ヒ登記公吿ノ規定ニ依ラシメサルト云フニアリ
（箕作委員）
第六十七條ニ商業ヲ營ムカ爲メトアリ然ルニ本條ハ全ク商業ニ關係セサルカ如シ此ニ挿入セシモノハ如何
（本尾委員）
第七十條ハ商法草案中ニアリシモノヲ直ニ此ニ挿入セシモノナリ然レトモ農漁牧畜ノ營業ヲ商業ト看做スヤ否ニ付テハ硏究ヲ要スルモノヽ如シ
（渡邊委員）
本官ハ此ニ揭クルモ可ナリト信ス例之ハ漁民會計ワ結ヒテ漁業ヲ營ムニ其會社ノ商社ナルヤ否ノ疑ナキ能ハス又其會社ニハ筆墨等ノ費用アルヲ以テ多少資本ヲ投セサル可カラス然レトモ其會社タル止タ漁獵ヲナス爲メニ設立スルモノナレハ決シテ之ヲ以テ商社トナスヲ得ス農業牧畜モ亦之ト同一ナルヘシ
（本尾委員）
其意ナリ然レトモ若シ其會社魚又ハ網等ヲ賣買スルニ至テハ之ヲ商ヒノ取引トナサヽル可カラス
（渡邊委員）
然リ魚又ハ網等ヲ賣買スルニ至テハ商ヒノ取引ト看做サヽルヲ得ス
（岸本委員）
農ノ事業漁ノ事業ハ固ヨリ商業ニアラス故ニ合名又ハ差金會社ニシテ之ヲ目的トスル以上ハ商社トナスヲ得ス但株式會、社ハ株式ヲ發行スルノ一事ヲ以テ事業トナスモノナレハ如何ナル事業ト雖モ其目的ノ如何ヲ問ハス
（鶴田委員）
資本ヲ投シテ會社ヲ設立スルハ一定ノ寸法アルヲ以テヘ假令漁業ト雖モ商業ト見認メサルヲ得ス
（委員長）
農業漁業ハ縱令賣ルタメ之ヲ爲スモ商業トハ看做ササルナリ
（渡邊委員）
農業ヲナスコト漁業ヲナスコトハ商業ノ性質タル所業ニアラサルナリ
（鶴田委員）
-資本ヲ集メテ漁業ヲナスモ商事會社トナサヽレハ本條ハ不都合ナルヘシ
（渡邊委員）
若シ本條ヲ間接ト見ル時ハ漁夫ハ職工ト看做サヽルヲ得ス
（箕作委員）
本條ハ如何ナル要用アリテ本案ニ加ヘラレタルモノナルヤ
（本尾委員）
若シ本條ヲ指シテサレハ此三ニ名協同シテ會社ヲ設立シ漁業ヲナスモノアランニ之ヲ商業ヲ營ムモノトシテ商社トナサヽルヲ揭サルヤノ疑ヲ生スルモ計ラレス之レ本條ヲ設クル所以ナリ本ヨリ株式會社ハ例外トス
（箕作委員）
然ラハ株金ヲ募集シテ會社ヲ組織スルモノハ何レノ場合ニ於テ商社トナスヘキモ否ラサルモノニ在テハ本條ヲ以テ支配溌スル必緖冒胛ナリヤ
（本尾委員）
然リ
（渡邊委員）
合名差金ハ如何
（本尾委員）
合名差金會社ニ在テハ本條ヲ以テ支配スルモノナルヲ以テ農業又ハ牧畜ヲ營業トスルトキハ商社ニアラス
（渡邊委員）
然ラハ總則ニ本條ヲ揭クルハ不可ナルカ如シ
（本尾委員）
本條ハ一般ノ原則ノ取除ケナルヲ以テ總則中ニ揭クルハ穩ナルカ如シ株式會社ニ對スル規定ハ又其取除ナルヲ以テ之ヲ株式會社ノ次ニ揭ケタリ
（周布委員）
株式會社ニ付テハ第百七十六條ニ明文アリ
（箕作委員）
本條ヲ簡短ニ謂ヘハ農業等ハ商業ノ部類ニ在ラス併シ株式ヲ以テ設立スルモノナレハ都テ商業ト見認ムヘシト云フカ如シ
（本尾委員）
然リ
（箕作委員）
若シ本條ヲ揭クルコトニセハ其他ハ都テ商業ト看做サヽルヘカラサルノ嫌ヒヲ生スルコトアラン
（細川委員）
然リ或ハ土地ニ關スルコトニ付テハ不都合ヲ生スルコトナシトセス
（塩田委員）
土地ノコトハ第九條ニ明文アリ
○第七十一條
年齡十八歲ニ滿チタル未丁年者ハ其父又ハ後見人ノ許諾ヲ得有夫ノ婦ハ夫ノ許諾ヲ得テ商社ノ社員タルコトヲ得ル者トス
但シ其許諾ハ之ヲ商業登錄簿ニ記入シ且公吿セサル可カラス
（本尾委員）
本條ニハ別段說明ヲ爲スヘキコトナシ
（周布委員）
社員トアリ株主ハ入ラサルヤ
（本尾委員）
第七十三條ニ株主ニ關スル規定アルヲ以テ本條社員ノ中ニハ包含セサルカ如シ
（塩田委員）
商社トハ「コソヘニー」ノ總稱ナリ
（本尾委員）
然リ
（鶴田委員）
本條社員ノ字ニハ株主ヲモ包含ス而シテ株主ノコトハ第七十三條ニ於テ規定セリ
（本尾委員）
然リ先三社員ノ內ニハ株主ヲ包マスト云ヒシハ誤ナリ
○第七十二條
官吏ハ商計伸ノ社員タルコトヲ得ス
○第七十三條
第七十一條第七十二條ノ規定ハ株劵得有及ヒ其現有ニ就キ適用セサルヘシ
（渡邊委員）
第七十三條ニ據レハ官吏モ株劵ヲ所有スルヲ得ルノ精神ナルヤ又現有ト得有トノ區別如何
（本尾委員）
抑モ官吏ト雖モ株劵ヲ所持スルハ妨ケナキナリ何トナレハ株劵ヲ所持スルハ商業ヲ營ムノ意ニ出ルニアラスシテ爾公債證書ヲ所持スルト同一ナレハナリ又現有トハ只所持スルノ云ヒニシテ得有トハ購買シテ得有スルヲ謂フ
（鶴田委員）
父存生中所持セシ株劵ヲ父死去ノトキ其子之ヲ讓受ルノ權アリヤ
（本尾委員）
無論其權アルカ如シ
（委員長）
公吿トハ新聞紙ヲ以テ公吿スルノ意ナルヤ
（本尾委員）
然リ然リト雖モ新聞紙ナキ地方ニ於テハ他ノ方法ヲ以テスルモ妨ケナキカ如シ
（岸本委員）
十八藏トアルニ依リ其以下ニ在テハ何事ヲモ爲シ得サルノ意ナラン
（箕作委員）
本條ニ據レハ例ヘハ日本鐵道會社ノ如キ數百萬ノ株劵タ所有者中幼者アランニ本案頒布ノ時ニ當リテハ他人ニ其株劵ヲ讓渡サヽルヲ得サルヤ如何
（本尾委員）
本條ニ因テ其極㸃ヲ論スルトキハ然ルカ如シト雖モ此レ起草者ノ意ニアラサルカ如シ何トナレハ幼者ト雖モ權利ヲ得ルノ能力ヲ有セサルニ過サレハナリ尙ロエスレル民ニ質問スヘシ
（箕作委員）
第七十二條ニハ社員タルコトヲ得ストアリ然ルニ第七十三條ニ於テ株劵所有ニ付テハ之ヲ適用セスト爲ス然ラハ官吏ハ株劵所有者トナルコトヲ得ルト云フノ意ナラン
來ル十一日第二回開會スルコトニ決シ午後第二時三十分散會ス