第九百八条(旧第九百十四条) 左ニ掲ケタル者ハ後見人タルコトヲ得ス
一 未成年者
二 禁治産者及ヒ準禁治産者
三 剥奪公権者及ヒ停止公権者
四 裁判所ニ於テ免黜セラレタル法定代理人又ハ保佐人
五 破産者
六 被後見人ニ対シ訴訟ヲ為シ又ハ為シタル者及ヒ其配偶者並ニ直系血族
七 行方ノ知レサル者
八 裁判所ニ於テ後見ノ任務ニ堪ヘサル事跡、不正ノ行為又ハ著シキ不行跡アリト認メタル者
第九百八十八条(旧第九百九十二条) 隠居又ハ入夫婚姻ニ因ル家督相続ノ場合ニ於テハ前戸主ノ債権者ハ其前戸主ニ対シテ弁済ノ請求ヲ為スコトヲ得
入夫婚姻ノ取消又ハ入夫ノ離婚ニ因ル家督相続ノ場合ニ於テハ入夫カ戸主タリシ間ニ負担シタル債務ノ弁済ハ其入夫ニ対シテ之ヲ請求スルコトヲ得
前二項ノ規定ハ家督相続人ニ対スル請求ヲ妨ケス
第九百九十七条(旧第千二条) 遺留分ヲ有スル推定遺産相続人カ被相続人ニ対シテ虐待ヲ為シ又ハ之ニ重大ナル侮辱ヲ加ヘタルトキハ被相続人ハ其推定遺産相続人ノ廃除ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ得
旧第千三条
削除
第九百九十九条(旧第千五条) 第九百七十四条及ヒ第九百七十六条ノ規定ハ推定遺産相続人ノ廃除及ヒ其取消ニ之ヲ準用ス
第千七条(旧第千十三条) 共同相続人中被相続人ヨリ遺贈ヲ受ケ又ハ婚姻、養子縁組、分家、廃絶家再興ノ為メ若クハ生計ノ資本トシテ贈与ヲ受ケタル者アルトキハ被相続人カ相続開始ノ時ニ於テ有セシ財産ノ価額ニ其遺贈又ハ贈与ノ価額ヲ加ヘタルモノヲ相続財産ト看做シ前三条ノ規定ニ依リテ算定シタル相続分ノ中ヨリ其遺贈又ハ贈与ノ価額ヲ控除シタルモノヲ以テ其者ノ相続分トス
遺贈又ハ贈与ノ価額カ相続分ノ価額ニ超ユルトキハ受遺者又ハ受贈者ハ其相続分ヲ受クルコトヲ得ス
前二項ノ規定ハ被相続人カ反対ノ意思ヲ表示シタルトキハ之ヲ適用セス
第千十九条(旧第千二十四条) 法定家督相続人ハ放棄ヲ為スコトヲ得ス但第九百八十三条ニ掲ケタル者ハ此限ニ在ラス
第千二十条(旧第千二十五条) 相続人ハ承認又ハ放棄ヲ為スマテハ其固有財産ニ於ケルト同一ノ注意ヲ以テ相続財産ヲ管理スルコトヲ要ス
裁判所ハ利害関係人又ハ検事ノ請求ニ因リ何時ニテモ相続財産ノ保存ニ必要ナル処分ヲ命スルコトヲ得
裁判所カ管理人ヲ選任シタル場合ニ於テハ第二十七条乃至第二十九条ノ規定ヲ準用ス
第千二十七条(旧第千三十四条) 限定承認者ハ其固有財産ニ於ケルト同一ノ注意ヲ以テ相続財産ノ管理ヲ継続スルコトヲ要ス
第千二十条第二項及ヒ第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第六百四十五条、第六百四十六条及ヒ第六百五十条第一項、第二項ノ規定ハ限定承認者ト相続債権者及ヒ受遺者トノ間ニ之ヲ準用ス
第千三十九条(旧第千四十六条) 相続ノ放棄ヲ為シタル者ハ其放棄ニ因リテ相続人ト為ル者カ相続財産ノ管理ヲ始ムルコトヲ得ルマテ自己ノ財産ニ於ケルト同一ノ注意ヲ以テ其財産ノ管理ヲ継続スルコトヲ要ス
第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項、第二項及ヒ第千二十条第二項、第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第千四十八条(旧第千五十五条) 相続人ハ其固有財産ヲ以テ相続債権者又ハ受遺者ニ弁済ヲ為シ又ハ之ニ相当ノ担保ヲ供シテ財産分離ノ請求ヲ防止シ又ハ其効力ヲ消滅セシムルコトヲ得但相続人ノ債権者カ之ニ因リテ損害ヲ受クヘキコトヲ証明シテ異議ヲ述ヘタルトキハ此限ニ在ラス
第千七十八条(旧第千八十五条) 従軍中疾病、傷痍其他ノ事由ニ因リ死亡ノ危急ニ迫リタル軍人及ヒ軍属ハ証人二人以上ノ立会ヲ以テ口頭ニテ遺言ヲ為スコトヲ得
前項ノ規定ニ従ヒテ為シタル遺言ハ証人其趣旨ヲ筆記シテ之ニ署名、捺印シ且証人ノ一人又ハ利害関係人ヨリ遅滞ナク理事又ハ主理ニ請求シテ其確認ヲ得ルニ非サレハ其効ナシ
第千八十二条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第千八十条(旧第千八十七条) 第千七十八条ノ規定ハ艦船遭難ノ場合ニ之ヲ準用ス但海軍ノ所属ニ非サル船舶中ニ在ル者カ遺言ヲ為シタル場合ニ於テハ其確認ハ之ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ要ス
第千八十一条 第千七十六条、第千七十七条及ヒ第千七十九条ノ場合ニ於テハ遺言者、筆者、立会人及ヒ証人ハ各自遺言書ニ署名、捺印スルコトヲ要ス
第千八十二条 第千七十六条乃至第千七十九条ノ場合ニ於テ署名又ハ捺印スルコト能ハサル者アルトキハ立会人又ハ証人ハ其事由ヲ附記スルコトヲ要ス
第千九十七条(旧第千九十九条) 遺贈カ其効力ヲ生セサルトキ又ハ放棄ニ因リ其効力ナキニ至リタルトキハ受遺者カ受クヘカリシモノハ相続人ニ帰属ス但遺言者カ其遺言ニ別段ノ意思ヲ表示シタルトキハ其意思ニ従フ
第千九十五条(旧第千百十条) 遺贈義務者カ遺言者ノ死亡後遺贈ノ目的物ニ付キ費用ヲ出タシタルトキハ第二百九十九条ノ規定ヲ準用ス
果実ヲ収取スル為メニ出タシタル通常ノ必要費ハ果実ノ価格ヲ超エサル限度ニ於テ其償還ヲ請求スルコトヲ得
第千百八条(旧第千百十五条) 遺言者ハ遺言ヲ以テ一人又ハ数人ノ遺言執行者ヲ指定シ又ハ其指定ヲ第三者ニ委託スルコトヲ得
遺言執行者指定ノ委託ヲ受ケタル者ハ遅滞ナク其指定ヲ為シテ之ヲ相続人ニ通知スルコトヲ要ス
遺言執行者指定ノ委託ヲ受ケタル者カ其委託ヲ辞セントスルトキハ遅滞ナク其旨ヲ相続人ニ通知スルコトヲ要ス
第千百十五条(旧第千百二十七条) 遺言執行者アル場合ニ於テハ相続人ハ相続財産ヲ処分シ其他遺言ノ執行ヲ妨クヘキ行為ヲ為スコトヲ得ス
第千百十六条(旧第千百二十二条) 前三条ノ規定ハ遺言カ特定財産ニ関スル場合ニ於テハ其財産ニ付テノミ之ヲ適用ス
第千百二十七条(旧第千百三十五条) 前三条ノ規定ニ依リテ取消サレタル遺言ハ其取消ノ行為カ取消サレ又ハ効力ヲ生セサルニ至リタルトキト雖モ其効力ヲ回復セス但其行為カ詐欺又ハ強迫ニ因ル場合ハ此限ニ在ラス
第千百三十二条(旧第千百四十条) 第九百九十四条、第千四条及ヒ第千五条ノ規定ハ遺留分ニ之ヲ準用ス
第千百四十四条 負担附贈与ハ其目的ノ価額中ヨリ負担ノ価額ヲ控除シタルモノニ付キ其減殺ヲ請求スルコトヲ得
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第九百八条(旧第九百十四条)第五号ヲ左ノ如ク改ム
五 破産者
第九百八十八条(旧第九百九十二条)ヲ左ノ如ク改ム
隠居又ハ入夫婚姻ニ因ル家督相続ノ場合ニ於テハ前戸主ノ債権者ハ其前戸主ニ対シテ弁済ノ請求ヲ為スコトヲ得
入夫婚姻ノ取消又ハ入夫ノ離婚ニ因ル家督相続ノ場合ニ於テハ入夫カ戸主タリシ間ニ負担シタル債務ノ弁済ハ其入夫ニ対シテ之ヲ請求スルコトヲ得
前二項ノ規定ハ家督相続人ニ対スル請求ヲ妨ケス
第九百九十七条(旧第千二条)第二項及ヒ旧第千三条ヲ削除シ第九百九十九条(旧第千五条)ヲ左ノ如ク改ム
第九百七十四条及ヒ第九百七十六条ノ規定ハ推定遺産相続人ノ廃除及ヒ其取消ニ之ヲ準用ス
第千七条(旧第千十三条)ヲ左ノ如ク改ム
共同相続人中被相続人ヨリ遺贈ヲ受ケ又ハ婚姻、養子縁組、分家、廃絶家再興ノ為メ若クハ生計ノ資本トシテ贈与ヲ受ケタル者アルトキハ被相続人カ相続開始ノ時ニ於テ有セシ財産ノ価額ニ其遺贈又ハ贈与ノ価額ヲ加ヘタルモノヲ相続財産ト看做シ前三条ノ規定ニ依リテ算定シタル相続分ノ中ヨリ其遺贈又ハ贈与ノ価額ヲ控除シタルモノヲ以テ其者ノ相続分トス
遺贈又ハ贈与ノ価額カ相続分ノ価額ニ超ユルトキハ受遺者又ハ受贈者ハ其相続分ヲ受クルコトヲ得ス
前二項ノ規定ハ被相続人カ反対ノ意思ヲ表示シタルトキハ之ヲ適用セス
第千十九条(旧第千二十四条)ヲ左ノ如ク改ム
法定家督相続人ハ放棄ヲ為スコトヲ得ス但第九百八十三条ニ掲ケタル者ハ此限ニ在ラス
第千二十条(旧第千二十五条)第三項トシテ左ノ一項ヲ加フ
裁判所カ管理人ヲ選任シタル場合ニ於テハ第二十七条乃至第二十九条ノ規定ヲ準用ス
第千二十七条(旧第千三十四条)第二項ヲ第三項トシ第二項トシテ左ノ一項ヲ加フ
第千二十条第二項及ヒ第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第千三十九条(旧第千四十六条)第一項ヲ左ノ如ク改ム
第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項、第二項及ヒ第千二十条第二項、第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第千四十八条(旧第千五十五条)ヲ左ノ如ク改ム
相続人ハ其固有財産ヲ以テ相続債権者又ハ受遺者ニ弁済ヲ為シ又ハ之ニ相当ノ担保ヲ供シテ財産分離ノ請求ヲ防止シ又ハ其効力ヲ消滅セシムルコトヲ得但相続人ノ債権者カ之ニ因リテ損害ヲ受クヘキコトヲ証明シテ異議ヲ述ヘタルトキハ此限ニ在ラス
第千七十八条(旧第千八十五条)第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ規定ニ従ヒテ為シタル遺言ハ証人其趣旨ヲ筆記シテ之ニ署名、捺印シ且証人ノ一人又ハ利害関係人ヨリ遅滞ナク理事又ハ主理ニ請求シテ其確認ヲ得ルニ非サレハ其効ナシ
第千八十条(旧第千八十七条)ヲ左ノ如ク改ム
第千七十八条ノ規定ハ艦船遭難ノ場合ニ之ヲ準用ス但海軍ノ所属ニ非サル船舶中ニ在ル者カ遺言ヲ為シタル場合ニ於テハ其確認ハ之ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ要ス
旧第千八十八条ヲ改メテ左ノ二条トス
第千八十一条 第千七十六条、第千七十七条及ヒ第千七十九条ノ場合ニ於テハ遺言者、筆者、立会人及ヒ証人ハ各自遺言書ニ署名、捺印スルコトヲ要ス
第千八十二条 第千七十六条乃至第千七十九条ノ場合ニ於テ署名又ハ捺印スルコト能ハサル者アルトキハ立会人又ハ証人ハ其事由ヲ附記スルコトヲ要ス
第千九十七条(旧第千九十九条)ヲ左ノ如ク改ム
遺贈カ其効力ヲ生セサルトキ又ハ放棄ニ因リ其効力ナキニ至リタルトキハ受遺者カ受クヘカリシモノハ相続人ニ帰属ス但遺言者カ其遺言ニ別段ノ意思ヲ表示シタルトキハ其意思ニ従フ
第千九十五条(旧第千百十条)第一項ヲ左ノ如ク改ム
遺贈義務者カ遺言者ノ死亡後遺贈ノ目的物ニ付キ費用ヲ出タシタルトキハ第二百九十九条ノ規定ヲ準用ス
第千百八条(旧第千百十五条)第三項トシテ左ノ一項ヲ加フ
遺言執行者指定ノ委託ヲ受ケタル者カ其委託ヲ辞セントスルトキハ遅滞ナク其旨ヲ相続人ニ通知スルコトヲ要ス
旧第千百二十七条ヲ第千百十五条トシ第千百十六条(旧第千百二十二条)中「前二条」ヲ「前三条」ト改ム
第千百二十七条(旧第千百三十五条)ヲ左ノ如ク改ム
前三条ノ規定ニ依リテ取消サレタル遺言ハ其取消ノ行為カ取消サレ又ハ効力ヲ生セサルニ至リタルトキト雖モ其効力ヲ回復セス但其行為カ詐欺又ハ強迫ニ因ル場合ハ此限ニ在ラス
第千百三十二条(旧第千百四十条)ヲ左ノ如ク改ム
第九百九十四条、第千四条及ヒ第千五条ノ規定ハ遺留分ニ之ヲ準用ス
第千百四十三条(旧第千百五十一条)ノ次ニ左ノ一条ヲ加フ
第千百四十四条 負担附贈与ハ其目的ノ価額中ヨリ負担ノ価額ヲ控除シタルモノニ付キ其減殺ヲ請求スルコトヲ得
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