明治民法(明治29・31年)

甲第二十六号議案 (明治二十八年三月二十七日配付)

参考原資料

第三編 第一章 第五節 第三款 更改 第五百十条 当事者カ債務ノ要素ヲ変更スル契約ヲ為シタルトキハ其債務ハ更改ニ因リテ消滅ス 条件附債務ヲ無条件トシ無条件債務ニ条件ヲ附スルハ債務ノ要素ヲ変更スルモノト看做ス債務ノ履行ニ代ヘテ為替手形ヲ発行スル亦同シ 第五百十一条 債務者ノ交替ニ因ル更改ハ債権者ト新債務者トノ契約ヲ以テ之ヲ為スコトヲ得但旧債務者カ不同意ヲ表シタルトキハ此限ニ在ラス 第五百十二条 債権者ノ交替ニ因ル更改ハ確定日附アル証書ヲ以テスルニ非サレハ之ヲ以テ第三者ニ対抗スルコトヲ得ス 第五百十三条 第四百六十九条第一項ノ規定ハ債権者ノ交替ニ因ル更改ニ之ヲ準用ス 第五百十四条 新債務カ不法ノ原因若クハ当事者ノ知ラサル事由ニ因リテ成立セス又ハ取消サレタルトキハ旧債務ハ消滅セス 第五百十五条 更改ノ当事者ハ旧債務ノ目的ノ限度ニ於テ其債務ノ担保ニ供シタル質権又ハ抵当権ヲ新債務ニ移スコトヲ得但第三者カ之ヲ供シタル場合ニ於テハ其承諾ヲ得ルコトヲ要ス